説明

脇指 銘 於南紀重国造之 最上作 特別保存刀剣鑑定書 品番:WA022 種別:脇指 銘文:於南紀重国造之 鑑定:日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣 格付:最上作(新刀) 本作は、紀州徳川家の抱え工として名高い、新刀最上作の雄「南紀重国」による白眉の一振です。 重国は、大和手掻派の末流として駿府で徳川家康に仕え、後に徳川頼宣の紀州入封に従い南紀へ移住しました。その作風は、大和伝の古色を帯びた気品あるものから、相州伝を彷彿とさせる華やかなものまで幅広く、本作においても同工の卓越した技量が遺憾なく発揮されています。 地鉄は小板目肌がよく詰み、地沸厚くつき、地景細かく入る精緻な鍛えを見せています。 刃文は直刃調に小乱れを交え、足・葉がよく入り、匂口明るく冴え渡ります。 帽子は掃き掛け、焼き詰め風となるなど、大和伝の伝統を色濃く反映した見事な出来映えです。 南紀重国の真髄を堪能できる、資料的価値も極めて高い優品です。ぜひお手元にてその格調高い姿をお楽しみください。

脇指 於南紀重国造之 最上作 特別保存刀剣鑑定書 Wakizashi(oite Nanki Shigekuni tsukuri-kore) [NBTHK:Tokubetsu Hozon]品番:WA022
Tokuho

脇指 於南紀重国造之 最上作 特別保存刀剣鑑定書 Wakizashi(oite Nanki Shigekuni tsukuri-kore) [NBTHK:Tokubetsu Hozon]品番:WA022

脇差

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流派について

Monju School文珠派

文珠派は、説示が一様に「本国は大和、手掻派の末葉」と伝える系統を出自とする。ここに収める作はいずれも南紀重国、すなわち通称九郎三郎を名のり、紀州明光山に住して文珠を号した初代重国の手になるもので、慶長年間に徳川家康に召し抱えられて駿府に作刀し、元和五年、家康の第十子徳川頼宣が紀州和歌山へ移封されるに従って和歌山へ移った経緯が繰り返し記される。銘も「和州手搔住重国於駿府造之」から「於南紀重国造之」「於紀州和歌山重国作」へと住地の推移を映し、駿府打と紀州打の双方が確認される。すなわち本派の説示が実際に扱う範囲は、大和手掻の末流を承けて駿府から紀州へと展開した桃山から江戸初期の一工とその作域であり、所伝として手掻包永を遠祖に置く点で一貫している。 作風について説示は、当工に大別して二様があると記す。一つはのたれに互の目を交えた乱れ刃で、相州上工、就中、郷(江)義弘に私淑したと想われるもの、他は御家芸というべき大和手掻の直刃を焼いて包永を髣髴とさせるものである。そしていずれの場合にも、板目が流れて杢を交え肌立ちごころとなる鍛えに、地沸が厚くつき、地景がよく入ってかねが冴える地鉄が共通し、刃中もよく沸づいて金筋・砂流しがかかり、殊に地刃の明るく冴える点を本領とする。相州伝の作は小のたれに小互の目・尖りごころの刃を交え、足・葉入り、沸厚くつき処々沸崩れ、湯走り状の飛焼を見せて放胆に乱れる。大和伝の作は中直刃を基調に喰違刃・二重刃・ほつれを交え、帽子は焼詰めごころに掃きかける。さらに両伝を加味してその上に独自の作域を樹立した一類があり、流れ肌や喰違刃に大和色を残しつつ強い沸と金筋に相州色を示すもので、文珠風の刃取りに連なる色合いとも評される。姿は身幅広く寸延びて先反りのつく慶長新刀の体配を採り、平造の脇指に先反りの目立つ造込みを当工の特徴とする。 伝承の上では、説示は地刃の沸の強さ、地景・金筋・砂流しの働き、明るく冴える地刃を鑑定の眼目に挙げ、なかでも相州伝の狙うところが郷にあることを繰り返し説く。帽子の掃きかけと返りの浅さ、流れた鍛肌など、相州伝の作にも本来の大和気質が看取される旨も指摘される。代表作には頼宣の重臣蔭山土佐守宗信や都筑藤一の所持銘を帯びた注文打、元和八年紀を有する脇指などがあり、来歴を記した銘文ともども重国研究上の資料として重んじられる。来歴の確かなものに紀州徳川家伝来の刀があり、長大な生ぶ茎の遺例は奉納刀の可能性も説かれる。当工の相州伝作は磨上げられた例が多く、生ぶ茎を残すものは稀少として珍重される。大和の祖法に相州伝を融合させ独自の作域を開いた点に、本派を貫く位置づけが認められる。

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