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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 鵜飼
  3. 雲次

Ukai Unji

雲次

特重
巻 14, 番 24 · 太刀

Ukai Unji

雲次

評価作品138点

国備前時代Bunpo (1317–1319)時代区分南北朝流派Ukai伝法備前伝代1st師匠Unsho藤代Jo-jo saku刀工大鑑1,500(上位5%)種別刀工コードUNJ1
7重要文化財
13重要美術品
6特別重要刀剣112重要刀剣

概要

鎌倉時代末期から南北朝時代の初めにかけて、備前国宇甘庄、後に鵜飼とも書かれる地に、名に皆「雲」の字を冠する雲生・雲次・雲重らの刀工が住し、鵜飼派あるいは雲類と呼ばれる。雲次は一説に初代雲生の子と伝えられ(「雲生の子或いは弟」とする説明書もある)、正和・文保・建武の年紀作を遺す一派唯一の年代の拠り所であって、指定書は繰り返し「その活躍年代は明らかである」と記す。雲生に年紀作がないため、一派全体の年代は正和四年(一三一五)・建武二年(一三三五)等の在銘作によって定まる。その作風は長船の主流と相違し、備前伝の中に山城風が混在し、隣国備中青江派の影響も少なからず、「備前物中異色の存在」と評される。藤代の位列は上々作。

太刀は身幅尋常で反りは輪反りごころとなって京風を帯び、鎬はやや高く、生ぶのものには踏張りが残る。同時代の長船本流が丁子を焼くのに対し、雲次は直刃を基調とする。細直刃ないし中直刃に小互の目・小丁子・小乱れを交え、処々角張る刃を交え、足・葉がよく入って青江風に逆がかり、「直刃締り逆足入る出来は備中物に通じ」とされる。匂口は締まりごころに小沸つき、時に沈みごころとなり、金筋・砂流し・ほつれがかかる。特別重要刀剣の説明書は「暗部の濃い独得の映りと丸く返る帽子と大筋違の鑢目に此工の見どころを示している」と一文に要約し、銘字の「逆鏨」は雲次のみならず同派共通の手癖とする。これらの揃った一口を指定書は「地刃に雲次の典型かつ出色の出来口が示されている」と述べる。

鍛えは板目に杢を交え、約んだものは小板目となり、処々刃寄りに流れ、地沸厚くつき地景細かに入り、鉄色はやや黒みがかる。地には雲類独特の黒い地斑が交じり、諸書に「指で押した様な黒い映り」と記される古調な映りが立つ。映りは焼きに応じて消長し、沸の強い作については「地刃の沸がつよく、ために地映りは殆んど立っていない」と記される。

「大別して作風は二様あって」、小板目がよく約み直刃調の匂口が締まる、京物や青江に紛れる手と、板目が肌立ち直刃に逆がかる乱れを交えて沸よくつく手とがあり、映りは「前者の方が鮮明である」。後者にはほつれ・砂流しがかかり帽子の掃きかける態があって、「大和風が加味されている」と読まれる。これに造込みの作域が重なる。極めの中には薙刀および薙刀直しの一群が大きく、直しに際して鋒の棟を削いだため帽子は自然焼詰めとなり、「薙刀樋に添樋」の彫が残ることが多い。雲次・雲重と極められた無銘の薙刀直しが少なからず存在することから、「彼らは薙刀の製作にも巧みであったことが窺われる」。完存の在銘薙刀一口が重要刀剣にあり、短刀は稀有である。

派内の見分けは父雲生との間に引かれる。或る無銘刀の指定書は「同派の雲生に比し、刃縁にほつれ等が入り沸がやや強く感ぜられ」として雲次に極めた。雲次は一派の沸の手であり、流れごころの肌や砂流し・金筋の働きは父より目立ち、匂口の締まりはむしろ雲生に譲る。また「雲生・雲次は京に出て後醍醐天皇の御用を勤めたと伝え、備前物の中では最も京物に近い作風をみせている」とされ、「雲次には茎に十六葉の菊花紋のある太刀がある」ことが伝説の裏付けに挙げられる。代別については指定書は単に雲次と極め、年紀によって世代を分かつ。南北朝期まで同名一、二の存在が認められ、本間は「経眼した長銘の雲次は、大体初代と思われるが、二字銘には初、二代を区別し難いものがある」と記す。

指定を受けた作は百三十八口。重要文化財七口・特別重要刀剣六口・重要刀剣百十二口・重要美術品十三口で、国宝はない。在銘四十七口に対し無銘八十八口、在銘はほぼ太刀で、「備前国住雲次」の長銘(年紀を添えるものがある)と「雲次」の二字銘とがあり、正和四年紀の太刀は重要文化財である。重要文化財の七口は文化財として伝え置かれ、所在の知られるものは京都国立博物館・熱田神宮・厳島神社・徳川美術館等に蔵され、戦前の認定には徳川黎明会・根津美術館・陽明文庫(近衛文麿伝来)の名が見える。伝来は備前池田家・前田家・秋元家・三井家・皇室に亙り、一口の太刀の茎には天文三年(一五三四)の武田信虎所持の切付銘があって、「銘文は資料的にも貴重である」とされる。これは戦国期の所持銘であって在銘ではない。特別重要・重要の百十八口を数える雲次は雲類の中で最も手に触れ得る名であるが、その多くは秘蔵されて市に現れることは稀で、現れるのは多く無銘の刀や薙刀直し脇指であり、在銘太刀は一段と稀である。

鑑定

本文が明記する二様の鍛え(約んで京物に通じる直刃のものと、肌立ち沸づいて大和風の加味されたもの)から成る一相に、造込みに繋がる薙刀直しの作域を加える。年紀作は正和から建武に亙り、同名は南北朝期まで続くが、極めは雲次の名の下に一括される

雲次は一説に初代雲生の子と伝え、正和・文保・建武の年紀作を現存させる鵜飼派(雲類)の年代の要である。その活躍期は鎌倉時代末期から南北朝時代最初期に亙る。作風は備前物中異色の雲類の典型で、直刃調に小互の目・小丁子を交え、足は青江風に逆がかり、鍛えは板目に雲類独特の黒い地斑と指で押したような古調な映りが立ち、姿は輪反りごころに鎬高く山城風を帯びる。本文は作風を二様に大別する。小板目よく約み直刃調の匂口が締まる京物に通じるものと、板目肌立ち流れ肌を交え、直刃に逆がかる小乱れを交えて沸よくつき、ほつれ・砂流しかかり帽子の掃きかける大和風が加味されたものである。また一派の薙刀の名手で、焼詰め帽子の薙刀直しの極めが少なからず存在する。銘字に逆鏨が強調されるのは同派共通の手癖である。

鑑定の決め手

作品の87% ・ 長船長光比 2.8倍

作品の31% ・ 長船長光比 15.5倍

雲生・長光・景光・光忠の四工にはない特徴

作品の15% ・ 雲生比 3.8倍

作風の変遷

雲次(鵜飼・雲類)の典型

身幅尋常の太刀ないし大磨上の刀で、反りは輪反りごころとなって京風を帯び、鎬高く、生ぶのものには踏張りが残る。鍛えは板目に杢を交え、約んだものは小板目となり、地沸つき、地景細かに入り、乱れ映り立つ。就中、雲類独特の黒い地斑が交じり、指で押したような暗部の濃い古調な映りが立つ。刃文は細直刃ないし中直刃調を基調に小互の目・小丁子・小乱れを交え、足・葉よく入って青江風に逆がかり、処々角張る刃を交え、匂口は締まりごころに小沸つき、時に沈みごころとなり、金筋・砂流し・ほつれ・打のけがかかる。帽子は直ぐに小丸ないし大丸に丸く返り、やや掃きかける。先丸く返る帽子は此の工の大きな見どころとされ、大筋違の鑢目がこれに並ぶ。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
約んだ鍛え(小板目よく約み、映り判然、直刃調の匂口締まる。京物また備中物に通じると読まれる作域)— 本文の言う二様の前者。映りは前者の方が鮮明とされ、「直刃締り逆足入る出来は備中物に通じ」と評される
肌立つ鍛え(板目肌立ち流れ肌交じり、直刃に逆がかる小乱れを交え、沸強く、砂流しかかり帽子掃きかける大和風の作域)— 本文の言う二様の後者。沸の強い作は「大和風が加味されている」とされ、映りは淡いか殆んど立たない。第七回・第八回特別重要の太刀が共にこれに属する

薙刀直しの作域(一派の薙刀の名手)

造込みに繋がる。137説明中19口(14%)が薙刀・薙刀直しで、焼詰め帽子はその63%に見え、太刀では3%に過ぎない

極めの中に薙刀および薙刀直しの一群が大きい。菖蒲造、あるいは直しに際して鋒の棟を磨り、そのため帽子は自然焼詰めとなり、薙刀樋に添樋の彫物が残ることが多い。本文は雲次および雲重と極められた無銘の薙刀直しの作が少なからず存在することを述べ、彼らが薙刀の製作にも巧みであった証とする。造込みの内の地刃は常の通りで、直刃調に小互の目・小丁子を交え、地には地斑が交じり映りが立つ。

帽子 Bōshi
研究

正和・文保・建武の年紀作が現存し、本文は繰り返しその活躍年代の明白なことを述べる。鎌倉時代末期より南北朝時代最初期に亙り、一派全体の唯一の年代の拠り所でもある。

南北朝期まで同名一、二の存在が認められる。本間は経眼した長銘を大体初代と鑑し、二字銘には初、二代を区別し難いものがあるとする。

銘は「備前国住雲次」の長銘(年紀を添えるものがある)と「雲次」の二字銘とがある。銘字に逆鏨が強調されるのは雲次のみならず同派に共通の手癖とされ、大筋違の鑢目がこれに並ぶ。

先丸く返る帽子は此の工の大きな見どころとされ、暗部の濃い独得の映りと大筋違の鑢目がこれに並ぶ。

指定

国宝—
重要文化財7
重要美術品13
御物—
特別重要刀剣6
重要刀剣112

名工ランク

0.54 (指定作品138点)

刀工の上位5%

伝来

伝来記録16件 の鑑定作品における Unji

伝来ランク

名家所蔵5点、伝来記録16件

刀工の上位11%

素点:2.47 / 10

刀姿

評価作品138点の分布

銘

評価作品138点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Unsho
Unji
弟子(5名)
  1. 1.雲重Unju1 販売中60指定
  2. 2.有忠Aritada
  3. 3.景定Kagesada1指定
  4. 4.雲次Unji
  5. 5.吉則Yoshinori1指定

Ukai派

Ukai派の他の刀工

  1. 1.雲生Unsho2 販売中74指定
  2. 2.雲重Unju1 販売中60指定
  3. 3.利長Toshinaga1指定
  4. 4.守次Moritsugu1指定
  5. 5.守次Moritsugu2指定