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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 村正
  3. 村正

Muramasa

村正

特重
巻 16, 番 15 · 刀

Muramasa

村正

評価作品17点

国伊勢時代Bunki (1501–1504)時代区分室町流派Muramasa伝法相州伝代1st師匠Nagayoshi藤代最上作刀工大鑑800(上位14%)種別刀工コードMUR2
1重要美術品
2御物
1特別重要刀剣13重要刀剣

概要

村正は勢州桑名の千子派の祖にして、その名を負う作風を定めた工であり、説明はその年代を一点に確とおさえる。同銘一派を通じて現存する上限の年紀は文亀元年(一五〇一)で、第四十回重要刀剣の長銘「勢州桑名住右衛門尉藤原村正作」を冠する文亀元年紀の刀がこれを伝える。居住地・俗名右衛門尉・刀工銘を完備する銘文ゆえ、説明は「同工研究上の資料価値も高い」と記す。この定点から、通説は文亀を初代、天文を二代、天正を三代とする。この年紀の記録を前に、NBTHKは名高い俗説を退ける。村正は「俗に正宗の弟子と伝えられたが不当」であり、「室町末期近くにはじまる刀工」だという。作風は美濃・島田・末相州と共通し、なかでも「平安城長吉とは特に似る」とされ、長吉とは師弟関係にあるという説をも生んでいる。

説明が繰り返し同工自身のものとして挙げる特色は、刃文の表裏が揃う点である。「彼の作風の特色は表裏の刃文が揃い、乱の谷が刃先にせまることである」と一書は記す。表裏が鏡のように揃うことが村正の見どころで、説明は作ごとにこれに立ち返る。ある脇指は「表裏の刃取りがきちんと揃っている点に村正の特色を明示」するがゆえに「典型」と呼ばれ、妙法蓮華経の刀では表裏を揃えて「同工の特色が顕著である」とされる。身幅広く、寸つまり反り深く先反りつく刀、または平造寸延びの脇指の上に、のたれ調の互の目・大互の目を焼き、足入り、匂深く小沸厚くつき、金筋・砂流しがかかる。乱れには箱がかった刃を交え、乱れの谷が刃先にせまる。帽子は直ぐに小丸、または乱れ込んで掃きかけ、覇気ある作では返りを長く棟焼に続ける。

鍛えは板目つみてやや肌立ち、流れ肌を交えて地沸つく。説明はこれを「板目の肌立ちごころとなった鍛えは千子系に多く」と記し、時に柾がかり、鉄色心持ち黒みがかって白けごころを帯びるという。優品では地鉄よく練れ、匂口明るく、「地沸の厚くつき地景を頻りに交えた鍛え」となる。一方、常々の作は「匂口は締りごころで沈み、叢沸のつくのが一般である」と平らかに評され、それに比して「沸や砂流しが目立ち、地刃共に冴えている」一口は特筆される。彼は皆焼の工ではない。最も派手な棟焼の目立つ脇指でさえ「一種の皆焼状を呈した」と記されるにとどまり、南北朝相州の飛焼を散らした総体の皆焼ではない。棟焼と箱がかった乱れは彼のものだが、総体の焼は彼のものでなく、この欠如自体が、俗説の引く広光・秋広の作風から彼を分かつ見どころとなる。

開祖の手は二様の銘と一群の信仰の作に分かれる。「勢州桑名住右衛門尉藤原村正作」の長銘は文亀紀の作を冠して初代と目され、二字「村正」は無年紀で、代別は銘振りと出来から鑑せられる。文亀元年紀の刀はのたれに互の目を交えた匂勝ちの出来で、二重刃ごころを見せ、説明は「二代とされる村正とはやや趣を異にする」と記す。これと別に、日蓮宗への帰依を示す一群がある。永正十年紀の重要美術品の刀は、腰に箱乱を焼き上部を直刃として表裏を揃え、刃に妙法蓮華経の題目を切る。別の脇指は梵字に蓮華・剣・八幡大菩薩の陰刻を重ね彫りにし、文亀元年の刀は表に梵字・蓮台、裏に爪附剣を彫る。これら降った年紀の作の代別は未だ定まらず、説明はしばしば「代別については未だ確固たるものはない」と記して、永正・天文の充当を慎重に扱う。

近隣の諸工のなかでの位置を、説明は借りものの比較ではなく同工自身の特色によって描く。作風は美濃・島田・末相州と共通し、平安城長吉に最も近く、表裏の揃う刃文と刃先にせまる乱れの谷が、一派を貫いてこれを際立たせる糸である。最も大胆な作は更に高みに達する。第十六回特別重要刀剣の刀は、焼幅至って広く、のたれに大互の目を交え、匂極めて深く小沸厚くつき、帽子は焼き深く一枚風となり、その規範を判者は古作の江に見る。「蓋し古作の江に倣ったものかと想われる」という。初代の傑作で、「本作に限って言えば、二代村正をも上回る感があり」、此の工の技術の高さを知らしめる貴重な作例だとされる。同銘は天文頃の二代、技量最も優れ作刀も多い、天正頃の三代へと続き、門に正重・正真を出した。その終焉は芸ではなく政によった。近世に至って徳川家の忌避にふれ、「その名跡は絶えている」と説明は記す。

村正は藤代の極めで最上作、刀工大鑑八〇〇点を得た、室町時代後期の伊勢国を代表する刀工である。日蓮宗への帰依は鉄の上に直に読める。「南無妙法蓮華経と題目を切りつけたもの」があることから同宗の信者と見られ、説明はこれを地に結びつけ「当時伊勢地方に於ても、同宗の信仰が少くない」と記す。記録に遺るは特別重要刀剣・重要刀剣の級に十四口、すなわち特別重要一口・重要十三口で、これに妙法蓮華経の重要美術品の刀が加わる。その刀は茎の棟に銀象嵌「鍋信」とあり、鍋島信濃守勝茂の所持と伝え、認定時には鍋島家にあった。初代の脇指に一口、「織田信長の指料と伝え」、織田木瓜紋蒔絵の合口を附したものが遺る。初代の作に最上級の文化財指定はなく、ゆえに私蔵から永く封ぜられたものはない。遺るところはほぼ特別重要・重要の級にあって、取引されるより手元に留められることが多い。年紀確かで表裏の揃う初代村正が世に現れるのは、それが現れるとき一箇の画期であり、それは時折にすぎぬ。後の世がその名を消そうとした工の作であればこそ。

鑑定

文亀頃の有銘の刀と平造寸延びの脇指・短刀に通じる一貫した開祖の作風。表裏揃いの刃文と箱がかった刃が流派の見どころで、二代が高めるその頻度は開祖では低い。妙法蓮華経の題目を切る日蓮銘の一群を伴う

初代村正は勢州桑名の千子派の祖にして村正の作風を定めた工であり、現存する上限の年紀は文亀元年(一五〇一)で、俗に正宗の弟子と伝える説をNBTHKは明確に否定する。肌立ちごころに流れ肌を交えた板目に、のたれ調の互の目を焼き、表裏の刃文が揃い、乱れの谷が刃先にせまり、箱がかった刃を交える。覇気に富む作は古作の江に倣う。日蓮宗への帰依は、刃に切りつけた妙法蓮華経の題目や梵字・蓮華の彫物に顕れる。

鑑定の決め手

俗説が結び付ける南北朝相州の広光・秋広にはない特徴

広光・秋広にはない特徴

作品の75% ・ 二代村正比 1.3倍

NBTHKが初代に充てる信仰の銘の特色。重要美術品の刀と静岡の無銘刀が伝え、後者は日蓮宗信者の作と説かれる

作風の変遷

開祖の作風(本作風)

文亀頃の本作風は、身幅広く寸つまり反り深く先反りつく刀、または平造寸延びの脇指である。板目つみてやや肌立ち、流れ肌を交えて地沸つく地鉄に、のたれ調の互の目・大互の目を焼き、足入り、砂流しかかり、匂深く小沸よくつく。表裏の刃文が揃い、箱がかった刃を交え、乱れの谷が刃先にせまる。帽子は直ぐに小丸、または乱れ込んで掃きかける。最も大胆な作はのたれに大互の目を交えた覇気に富む出来で、古作の江に倣うと評される。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
長銘の作(文亀の本則)— 「勢州桑名住右衛門尉藤原村正作」の長銘。文亀元年紀の作を冠し、初代と目される銘振りである
二字銘の作(無年紀)— 「村正」の二字銘。無年紀で代別は銘振りと出来から鑑せられる

妙法蓮華経・日蓮銘の一群

妙法蓮華経の題目と梵字・蓮華の彫物を伴う作。開祖の信仰を示す特色である

日蓮宗への帰依を示す一群があり、刃に妙法蓮華経の題目を切り、梵字に蓮華・剣などの仏教彫物を添える。これらは初代に充てられる。重要美術品の刀は腰に箱乱、上部を直刃として表裏を揃え、同工の特色が顕著である。彫物のある脇指は梵字に蓮華・素剣・八幡を重ね彫りにする。文亀元年の刀は表に梵字・蓮台、裏に爪附剣を彫る。

刃文 Hamon
研究

村正を正宗の弟子とする俗説は不当として退けられ、室町末期近くにはじまる刀工とされる。

現存する上限の年紀は文亀元年で、通説では文亀を初代、天文を二代、天正を三代とし、二代が技量最も優れ作刀も多いとされる。

文亀元年紀の刀は居住地・俗名右衛門尉・刀工銘を完備し、同工研究上の資料価値が高い。のたれに互の目を交え二重刃ごころを見せ、二代とされる村正とはやや趣を異にする。

永正以降の代別は未だ確固たるものはなく、永正十年紀の妙法蓮華経の刀は初代に充てられるが、永正十年を文亀に次いで古しとし代別未確定とする説もある。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品1
御物2
特別重要刀剣1
重要刀剣13

名工ランク

0.09 (指定作品17点)

刀工の上位19%

伝来

伝来記録4件 の鑑定作品における Muramasa

伝来ランク

名家所蔵4点、伝来記録4件

刀工の上位16%

素点:2.20 / 10

刀姿

評価作品17点の分布

銘

評価作品17点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Nagayoshi
Muramasa
弟子(5名)
  1. 1.村正Muramasa1 販売中41指定
  2. 2.正重Masashige12指定
  3. 3.正眞Masazane1 販売中4指定
  4. 4.藤正Fujimasa
  5. 5.俊正Toshimasa

Muramasa派

Muramasa派の他の刀工

  1. 1.村正Muramasa1 販売中41指定
  2. 2.正重Masashige12指定
  3. 3.正眞Masazane1 販売中4指定
  4. 4.村正Muramasa1指定