江戸は刀の目利きの時代である。本阿弥の鑑定、1719年の享保名物帳、盛んな刀剣書が、戦で抜かれることのなくなった刀を学問の対象へと変えていった。
特別保存刀剣鑑定書付 濃州関兼高 刀 【解説】 本作は「濃州関兼高」と銘のある御刀です。「濃州」は美濃国(現在の岐阜県)を指し、「関」は兼高が作刀の拠点とした地名です。当時の刀工が銘を刻む際、自身の居住地を冠することは一般的な慣習でした。 兼高の名は室町時代から江戸時代初期にかけて数代続きますが、本作は日本美術刀剣保存協会(日美協)により「新刀」と鑑定されていることから、寛永から万治年間(1624-1661年)にかけて活躍した三阿弥兼高(さんあみ かねたか)の作と推測されます。新刀とは、慶長元年から天明年間(1596-1781年)に打たれた刀剣を指す用語です。 兼高は、美濃国関の「関鍛冶七流」の一つとして名高い名門、三阿弥派に属していました。 美濃伝の作風は、大和伝を源流として鎌倉時代末期(1280-1330年)に興り、室町時代に全盛を極め、江戸時代までその伝統を繋ぎました。その特徴は、尖り刃を交えた互の目乱れや、白く浮かび上がる映りに代表されます。 戦国時代、美濃伝は武器としての需要の高まりから空前の繁栄を遂げました。美濃国は明智光秀が治め、隣国の尾張には織田信長、駿河には徳川家康といった有力大名が割拠しており、彼らやその家臣団からの注文が絶えませんでした。また、関東と京の中間に位置する地理的条件も、諸大名が美濃刀を求める一因となりました。美濃の刀剣は実用性と切れ味に優れることで知られ、その卓越した鍛錬技術は江戸時代の兼高らにも脈々と受け継がれています。 本作は、日本美術刀剣保存協会(NBTHK)より「特別保存刀剣」に認定されています。この鑑定書は、保存状態が極めて良好で、かつ美術的価値の高い真作の日本刀にのみ与えられる、信頼性の高い証左です。 【刀身】 長さ(Nagasa):60.7 cm 反り(Sori):0.7 cm 刃文(Hamon):焼入れによって刃先に現れる結晶構造 地紋(Jihada):折り返し鍛錬によって現れる鋼の表面模様 茎(Nakago):刀身の柄に収まる部分。 日本刀の茎には、赤錆を防ぐために意図的に「黒錆」が残されます。この錆の色調(経年変化)は、専門家が制作年代を特定する際の重要な指標となります。 【拵】 拵(Koshirae):鞘、柄、鍔などを含めた外装一式。 縁頭(Fuchi-Kashira):柄の両端に取り付けられる一対の金具。 柄・目貫(Tsuka / Menuki):柄は握り部分、目貫は柄に施された装飾金具。 鍔・鎺(Tsuba / Habaki):鍔は拳を守る護拳、鎺は刀身を鞘内に固定し、刀身が鞘に触れて錆びたり毀れたりするのを防ぐ金具。 鞘(Saya):刀身を収める外装。 【鑑定書】 日本美術刀剣保存協会(NBTHK)特別保存刀剣鑑定書(第1016071号) 日本美術刀剣保存協会は、現代日本において最も権威ある刀剣鑑定機関の一つです。本作は令和4年8月に同協会より特別保存刀剣として認定されました。



















美濃 · 1624-1644頃
現在1点販売中
江戸は刀の目利きの時代である。本阿弥の鑑定、1719年の享保名物帳、盛んな刀剣書が、戦で抜かれることのなくなった刀を学問の対象へと変えていった。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトReturns/exchanges limited to defects caused by shipping (except willful misconduct or gross negligence by the company); customers must contact within 72 hours of receiving the product.
特別保存刀剣鑑定書付 濃州関兼高 刀 【解説】 本作は「濃州関兼高」と銘のある御刀です。「濃州」は美濃国(現在の岐阜県)を指し、「関」は兼高が作刀の拠点とした地名です。当時の刀工が銘を刻む際、自身の居住地を冠することは一般的な慣習でした。 兼高の名は室町時代から江戸時代初期にかけて数代続きますが、本作は日本美術刀剣保存協会(日美協)により「新刀」と鑑定されていることから、寛永から万治年間(1624-1661年)にかけて活躍した三阿弥兼高(さんあみ かねたか)の作と推測されます。新刀とは、慶長元年から天明年間(1596-1781年)に打たれた刀剣を指す用語です。 兼高は、美濃国関の「関鍛冶七流」の一つとして名高い名門、三阿弥派に属していました。 美濃伝の作風は、大和伝を源流として鎌倉時代末期(1280-1330年)に興り、室町時代に全盛を極め、江戸時代までその伝統を繋ぎました。その特徴は、尖り刃を交えた互の目乱れや、白く浮かび上がる映りに代表されます。 戦国時代、美濃伝は武器としての需要の高まりから空前の繁栄を遂げました。美濃国は明智光秀が治め、隣国の尾張には織田信長、駿河には徳川家康といった有力大名が割拠しており、彼らやその家臣団からの注文が絶えませんでした。また、関東と京の中間に位置する地理的条件も、諸大名が美濃刀を求める一因となりました。美濃の刀剣は実用性と切れ味に優れることで知られ、その卓越した鍛錬技術は江戸時代の兼高らにも脈々と受け継がれています。 本作は、日本美術刀剣保存協会(NBTHK)より「特別保存刀剣」に認定されています。この鑑定書は、保存状態が極めて良好で、かつ美術的価値の高い真作の日本刀にのみ与えられる、信頼性の高い証左です。 【刀身】 長さ(Nagasa):60.7 cm 反り(Sori):0.7 cm 刃文(Hamon):焼入れによって刃先に現れる結晶構造 地紋(Jihada):折り返し鍛錬によって現れる鋼の表面模様 茎(Nakago):刀身の柄に収まる部分。 日本刀の茎には、赤錆を防ぐために意図的に「黒錆」が残されます。この錆の色調(経年変化)は、専門家が制作年代を特定する際の重要な指標となります。 【拵】 拵(Koshirae):鞘、柄、鍔などを含めた外装一式。 縁頭(Fuchi-Kashira):柄の両端に取り付けられる一対の金具。 柄・目貫(Tsuka / Menuki):柄は握り部分、目貫は柄に施された装飾金具。 鍔・鎺(Tsuba / Habaki):鍔は拳を守る護拳、鎺は刀身を鞘内に固定し、刀身が鞘に触れて錆びたり毀れたりするのを防ぐ金具。 鞘(Saya):刀身を収める外装。 【鑑定書】 日本美術刀剣保存協会(NBTHK)特別保存刀剣鑑定書(第1016071号) 日本美術刀剣保存協会は、現代日本において最も権威ある刀剣鑑定機関の一つです。本作は令和4年8月に同協会より特別保存刀剣として認定されました。



















美濃 · 1624-1644頃
現在1点販売中
江戸は刀の目利きの時代である。本阿弥の鑑定、1719年の享保名物帳、盛んな刀剣書が、戦で抜かれることのなくなった刀を学問の対象へと変えていった。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトReturns/exchanges limited to defects caused by shipping (except willful misconduct or gross negligence by the company); customers must contact within 72 hours of receiving the product.