二世紀半の泰平のあいだ、刀は武器である以上に武士の身分の標章であった。江戸の実証と大坂の華やぎのように都市ごとの作風が育ち、時代の末には需要も細っていく。
日本刀 銘 土佐宗利(NTHK鑑定書付) 【解説】 本作は、NTHK(日本刀剣保存会)の鑑定により、安永年間(1772-1781年:江戸時代後期)に土佐国(現在の高知県)で打たれた土佐宗利の作と比定される刀です。 宗利の家系は元来、刀工ではなく甲冑師として知られていました。しかし、戦乱の世が去り、泰平の江戸時代へと移り変わる中で、彼らはその卓越した技術を刀剣制作へと注ぎ、雅やかな作風を確立しました。甲冑師を祖に持つ宗利の手による本作は、その歴史を反映するかのように、武骨な強靭さと洗練された美しさを兼ね備えています。 時代背景 江戸時代初期から中期(1600年代〜1760年代)にかけて、徳川将軍家による統治のもと、日本は安定した経済と平和を享受していました。この間、侍が戦場で刀を振るう機会は激減し、刀剣は武士の身分を象徴する「権威の証」としての性格を強めます。そのため、戦国時代に比べると武器としての需要は一時的に落ち着きを見せました。 しかし、江戸時代後期(1764年〜)に入ると、刀剣の役割は劇的に変化します。国内の困窮による暴動の頻発や、開国を迫る列強諸国の外圧により、実戦に耐えうる「強靭な刀」が再び求められる激動の時代へと突入したのです。宗利をはじめとする当時の刀工たちは、主君を守るための実用性に優れた高品位な刀を打つべく、心血を注ぎました。 幕末の動乱、そして明治維新へと続く歴史の転換点において、この刀の旧蔵者もまた、武士の時代の終焉をその目で見届けたのかもしれません。 ※刀身には一部、経年による黒錆が見られます。詳細な状態を確認されたい場合は、お気軽にお問い合わせください。 【刀身】 刃長(長さ) : 76.4 cm(2尺5寸2分) 反り : 1.8 cm 刃文 : 焼入れによって刃先に現れる結晶構造 地鉄(肌) : 鍛錬の過程で現れる鋼の表面模様 切先 : 刀身の先端部分 茎(なかご) : 柄に収まる持ち手部分。 日本の刀工は、茎に生じる「黒錆」をあえて残します。これは赤錆の発生を防ぐとともに、その色調の変化(朽ち込み具合)が、専門家が制作年代を特定する際の重要な指標となるためです。 鎺(はばき) : 刀身が鞘の内側に触れるのを防ぎ、錆や欠けから守るための金具 鑑定書 : NTHK(日本刀剣保存会)鑑定書(第12993号) NTHK(特定非営利活動法人 日本刀剣保存会)は、明治22年(1889年)に設立された、日本で最も歴史ある刀剣鑑定組織の一つです。本作は令和6年(2024年)12月15日に鑑定を受けました。ご購入者様にはこの鑑定書原本をお渡しいたします。ご希望があれば、記載内容の英訳PDFも作成可能です。 登録証番号 : 新潟 第36616号 本刀には新潟県教育委員会発行の「銃砲刀剣類登録証」が付属しています。文化庁により美術品として認められた日本刀であり、玉鋼を用いて伝統的な手作業で鍛錬された証です。この登録証により、日本国内で合法的に所有することが可能です。海外輸出の際は、この登録番号に基づき輸出抹消手続きを行います。





















Kōchi · 1772-1781頃
現在2点販売中
二世紀半の泰平のあいだ、刀は武器である以上に武士の身分の標章であった。江戸の実証と大坂の華やぎのように都市ごとの作風が育ち、時代の末には需要も細っていく。
NTHKの中心的な鑑定書で、相応の出来を備えた作に発行されます。在銘作は銘の正真を、無銘作は審査員による刀工・流派の極めを示します。点数を記す詳細な審査表が付されます。
NTHK(日本刀剣保存会)は、NBTHK(1948年設立)に先立つ1910年に創立された、日本で最も古い刀剣鑑定団体です。長く会を率いた会長の没後、NTHKとNTHK-NPOの二つに分かれ、いずれも審査を続けています。NTHKの鑑定書は、点数と審査員の所見を併記する詳細な審査表が特徴で、特に無銘作の極めに定評があります。
Returns/exchanges limited to defects caused by shipping (except willful misconduct or gross negligence by the company); customers must contact within 72 hours of receiving the product.
日本刀 銘 土佐宗利(NTHK鑑定書付) 【解説】 本作は、NTHK(日本刀剣保存会)の鑑定により、安永年間(1772-1781年:江戸時代後期)に土佐国(現在の高知県)で打たれた土佐宗利の作と比定される刀です。 宗利の家系は元来、刀工ではなく甲冑師として知られていました。しかし、戦乱の世が去り、泰平の江戸時代へと移り変わる中で、彼らはその卓越した技術を刀剣制作へと注ぎ、雅やかな作風を確立しました。甲冑師を祖に持つ宗利の手による本作は、その歴史を反映するかのように、武骨な強靭さと洗練された美しさを兼ね備えています。 時代背景 江戸時代初期から中期(1600年代〜1760年代)にかけて、徳川将軍家による統治のもと、日本は安定した経済と平和を享受していました。この間、侍が戦場で刀を振るう機会は激減し、刀剣は武士の身分を象徴する「権威の証」としての性格を強めます。そのため、戦国時代に比べると武器としての需要は一時的に落ち着きを見せました。 しかし、江戸時代後期(1764年〜)に入ると、刀剣の役割は劇的に変化します。国内の困窮による暴動の頻発や、開国を迫る列強諸国の外圧により、実戦に耐えうる「強靭な刀」が再び求められる激動の時代へと突入したのです。宗利をはじめとする当時の刀工たちは、主君を守るための実用性に優れた高品位な刀を打つべく、心血を注ぎました。 幕末の動乱、そして明治維新へと続く歴史の転換点において、この刀の旧蔵者もまた、武士の時代の終焉をその目で見届けたのかもしれません。 ※刀身には一部、経年による黒錆が見られます。詳細な状態を確認されたい場合は、お気軽にお問い合わせください。 【刀身】 刃長(長さ) : 76.4 cm(2尺5寸2分) 反り : 1.8 cm 刃文 : 焼入れによって刃先に現れる結晶構造 地鉄(肌) : 鍛錬の過程で現れる鋼の表面模様 切先 : 刀身の先端部分 茎(なかご) : 柄に収まる持ち手部分。 日本の刀工は、茎に生じる「黒錆」をあえて残します。これは赤錆の発生を防ぐとともに、その色調の変化(朽ち込み具合)が、専門家が制作年代を特定する際の重要な指標となるためです。 鎺(はばき) : 刀身が鞘の内側に触れるのを防ぎ、錆や欠けから守るための金具 鑑定書 : NTHK(日本刀剣保存会)鑑定書(第12993号) NTHK(特定非営利活動法人 日本刀剣保存会)は、明治22年(1889年)に設立された、日本で最も歴史ある刀剣鑑定組織の一つです。本作は令和6年(2024年)12月15日に鑑定を受けました。ご購入者様にはこの鑑定書原本をお渡しいたします。ご希望があれば、記載内容の英訳PDFも作成可能です。 登録証番号 : 新潟 第36616号 本刀には新潟県教育委員会発行の「銃砲刀剣類登録証」が付属しています。文化庁により美術品として認められた日本刀であり、玉鋼を用いて伝統的な手作業で鍛錬された証です。この登録証により、日本国内で合法的に所有することが可能です。海外輸出の際は、この登録番号に基づき輸出抹消手続きを行います。





















Kōchi · 1772-1781頃
現在2点販売中
二世紀半の泰平のあいだ、刀は武器である以上に武士の身分の標章であった。江戸の実証と大坂の華やぎのように都市ごとの作風が育ち、時代の末には需要も細っていく。
NTHKの中心的な鑑定書で、相応の出来を備えた作に発行されます。在銘作は銘の正真を、無銘作は審査員による刀工・流派の極めを示します。点数を記す詳細な審査表が付されます。
NTHK(日本刀剣保存会)は、NBTHK(1948年設立)に先立つ1910年に創立された、日本で最も古い刀剣鑑定団体です。長く会を率いた会長の没後、NTHKとNTHK-NPOの二つに分かれ、いずれも審査を続けています。NTHKの鑑定書は、点数と審査員の所見を併記する詳細な審査表が特徴で、特に無銘作の極めに定評があります。
Returns/exchanges limited to defects caused by shipping (except willful misconduct or gross negligence by the company); customers must contact within 72 hours of receiving the product.