徳川の泰平のもと、大小は法度の定める身分の制服となり、需要は城下町、とりわけ江戸に集まった。工芸は二つに分かれる。目利きのための華やかな鑑賞の作と、截断の結果を金象嵌に刻む実証の刀である。
番号:24564 白鞘入り短刀(日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣) 銘文:月山貞吉作 万歳楽 新進刀:上作:摂津 当社では刀剣の出来映えにより、最上作、上々作、上作、普通作に分類しております。 本作は月山貞吉の作品の中でも「上々作」にランクされる逸品です。 ハバキ:柄一体型木製ハバキ 長さ:27.4 cm (9寸0分4厘) 反り:0.1 cm (3厘) 目釘穴:1個 元幅:2.51 cm 重ね:0.53 cm 刀身重量:155 g 時代:江戸時代末期、安政頃(1854–1860年) 体配:身幅、重ね共にしっかりとした、姿の良い一振りです。 地鉄:小板目肌よく詰み、精良な地金となります。 刃文:小沸出来の直刃で、匂口は柔らかく明るく冴えます。帽子は小丸に返ります。 特徴:月山貞吉は出羽国月山鍛冶の末裔で、水心子正秀の門人です。 本名を月山弥八郎と称しました。 天保六年(1835年)の年紀作が見られることから、その頃より作刀を開始したと考えられます。 明治三年(1870年)二月に没しました。 月山家再興の祖として名高く、月山貞一と共に月山肌(綾杉肌)の復元に尽力しました(主に貞一が継承)。 いずれにせよ、月山伝を代表する名工として知られています。 葵美術評価鑑定書: 「万歳楽(ばんざいらく)」とは雅楽の曲名の一つです。 唐楽に属する平調(ひょうじょう)の代表的な舞楽で、四人の舞人が右肩を脱ぐ「片肌脱ぎ」の装束で舞います。 元は中国に由来し、鳳凰の鳴き声を模したものと言われています。 本作におけるこの添銘は、何らかの慶事や祝賀を象徴して刻まれたものと推察されます。 歴史的背景:江戸時代末期、動乱の予兆とともに軍備の需要が高まり、刀剣制作が盛んに行われた時期にあたります。 日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣 葵美術鑑定書 / 全身押形 ※送料は価格に含まれておりません。





脇物 · 出羽
現在46点販売中
月山は、出羽国に聳える月山に因んで称された一派である。月山は出羽三山修験道の名山であり、この山号を銘とする刀工は、すでに平安時代から存在したことが『観智院本銘尽』に記されている。古来その鍛冶は平安時代末期に始まると伝えるが、現存する最古の有銘作は南北朝期の制作と鑑せられるもので、出羽三山神社所蔵の重要美術品の太刀がこれにあたる。収録される作には、現存の在銘作で最も古い部類に属する「月山」銘の太刀をはじめ、南北朝期の年紀をもつ勝軍、銘鑑にいわゆる羽州月山一派暦応頃に該当する長光、室町後期の月山近則、さらに時代下って幕末から明治にかけて大坂に出た月山貞一に及び、出羽に発した古い月山から後代に至るまでの広がりを示している。山岳信仰を背景とするこの一派は、長く東北の地にあって独自の作域を伝えてきた。 作風の最大の特色は、鍛え肌が綾杉模様にうねって流れ、その窪みの部分に渦巻状の杢目を交える、いわゆる綾杉肌を示すところにある。匂口の沈んだ直刃を焼く点は各時代に共通し、地沸がつき、直刃調から小乱れ、小互の目を交える刃文が見られる。鉄はかな色に黒みをおびて奥州気質を看取させ、奥州物らしく沸崩れて締らず匂口の冴えに乏しいものもある。ただし末流においては綾杉肌のあらわれぬ作もあり、月山近則の作中には備前伝の作風を示して長船鍛冶との技術交流を窺わせるものがある。後代大坂の月山貞一は、山城・大和・相州・備前・美濃など諸流の伝法をこなしつつ、古い月山にならった綾杉肌を巧みに再現し、刀身彫刻においても優れた技倆を見せた。月山の見分けは、この綾杉肌と黒む東北の鉄、沈んだ直刃の調子に拠るところが大きい。 鑑定にあたっては、綾杉肌の有無とその出方、地鉄の黒みと沸の崩れ加減、彫物の手際を併せ見ることが要点となる。古い月山に綾杉肌の典型を求め、末流には肌のあらわれぬ場違的な作や備前伝の混じる作のあることを念頭に置く必要がある。代表的な作としては、出羽三山神社蔵の太刀が古作の基準となり、月山近則の在銘脇指、勝軍や長光の南北朝期の遺例が一派の展開を伝える。貞一には毘沙門・倶利伽羅・不動などを彫り、久邇宮への献上刀をはじめとする所伝の明らかな作が残る。修験の山に発し、綾杉肌という他に紛れぬ地鉄を看板として東北に伝えられたこの一派は、刀剣史のうえで独特の位置を占めている。 詳しく見る →
江戸時代
徳川の泰平のもと、大小は法度の定める身分の制服となり、需要は城下町、とりわけ江戸に集まった。工芸は二つに分かれる。目利きのための華やかな鑑賞の作と、截断の結果を金象嵌に刻む実証の刀である。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイト返品をご希望の場合、お客様が受領されてから3日以内にお知らせください。この期間を過ぎますとキャンセルはお受けできかねますので何卒ご了承ください。なお当社へのご返送は、5営業日以内の発送をお願いしております。なおキャンセルは販売した当時の状態がそのまま保持されている事が条件となりますのでお取り扱いには十分ご注意下さい。
番号:24564 白鞘入り短刀(日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣) 銘文:月山貞吉作 万歳楽 新進刀:上作:摂津 当社では刀剣の出来映えにより、最上作、上々作、上作、普通作に分類しております。 本作は月山貞吉の作品の中でも「上々作」にランクされる逸品です。 ハバキ:柄一体型木製ハバキ 長さ:27.4 cm (9寸0分4厘) 反り:0.1 cm (3厘) 目釘穴:1個 元幅:2.51 cm 重ね:0.53 cm 刀身重量:155 g 時代:江戸時代末期、安政頃(1854–1860年) 体配:身幅、重ね共にしっかりとした、姿の良い一振りです。 地鉄:小板目肌よく詰み、精良な地金となります。 刃文:小沸出来の直刃で、匂口は柔らかく明るく冴えます。帽子は小丸に返ります。 特徴:月山貞吉は出羽国月山鍛冶の末裔で、水心子正秀の門人です。 本名を月山弥八郎と称しました。 天保六年(1835年)の年紀作が見られることから、その頃より作刀を開始したと考えられます。 明治三年(1870年)二月に没しました。 月山家再興の祖として名高く、月山貞一と共に月山肌(綾杉肌)の復元に尽力しました(主に貞一が継承)。 いずれにせよ、月山伝を代表する名工として知られています。 葵美術評価鑑定書: 「万歳楽(ばんざいらく)」とは雅楽の曲名の一つです。 唐楽に属する平調(ひょうじょう)の代表的な舞楽で、四人の舞人が右肩を脱ぐ「片肌脱ぎ」の装束で舞います。 元は中国に由来し、鳳凰の鳴き声を模したものと言われています。 本作におけるこの添銘は、何らかの慶事や祝賀を象徴して刻まれたものと推察されます。 歴史的背景:江戸時代末期、動乱の予兆とともに軍備の需要が高まり、刀剣制作が盛んに行われた時期にあたります。 日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣 葵美術鑑定書 / 全身押形 ※送料は価格に含まれておりません。





脇物 · 出羽
現在46点販売中
月山は、出羽国に聳える月山に因んで称された一派である。月山は出羽三山修験道の名山であり、この山号を銘とする刀工は、すでに平安時代から存在したことが『観智院本銘尽』に記されている。古来その鍛冶は平安時代末期に始まると伝えるが、現存する最古の有銘作は南北朝期の制作と鑑せられるもので、出羽三山神社所蔵の重要美術品の太刀がこれにあたる。収録される作には、現存の在銘作で最も古い部類に属する「月山」銘の太刀をはじめ、南北朝期の年紀をもつ勝軍、銘鑑にいわゆる羽州月山一派暦応頃に該当する長光、室町後期の月山近則、さらに時代下って幕末から明治にかけて大坂に出た月山貞一に及び、出羽に発した古い月山から後代に至るまでの広がりを示している。山岳信仰を背景とするこの一派は、長く東北の地にあって独自の作域を伝えてきた。 作風の最大の特色は、鍛え肌が綾杉模様にうねって流れ、その窪みの部分に渦巻状の杢目を交える、いわゆる綾杉肌を示すところにある。匂口の沈んだ直刃を焼く点は各時代に共通し、地沸がつき、直刃調から小乱れ、小互の目を交える刃文が見られる。鉄はかな色に黒みをおびて奥州気質を看取させ、奥州物らしく沸崩れて締らず匂口の冴えに乏しいものもある。ただし末流においては綾杉肌のあらわれぬ作もあり、月山近則の作中には備前伝の作風を示して長船鍛冶との技術交流を窺わせるものがある。後代大坂の月山貞一は、山城・大和・相州・備前・美濃など諸流の伝法をこなしつつ、古い月山にならった綾杉肌を巧みに再現し、刀身彫刻においても優れた技倆を見せた。月山の見分けは、この綾杉肌と黒む東北の鉄、沈んだ直刃の調子に拠るところが大きい。 鑑定にあたっては、綾杉肌の有無とその出方、地鉄の黒みと沸の崩れ加減、彫物の手際を併せ見ることが要点となる。古い月山に綾杉肌の典型を求め、末流には肌のあらわれぬ場違的な作や備前伝の混じる作のあることを念頭に置く必要がある。代表的な作としては、出羽三山神社蔵の太刀が古作の基準となり、月山近則の在銘脇指、勝軍や長光の南北朝期の遺例が一派の展開を伝える。貞一には毘沙門・倶利伽羅・不動などを彫り、久邇宮への献上刀をはじめとする所伝の明らかな作が残る。修験の山に発し、綾杉肌という他に紛れぬ地鉄を看板として東北に伝えられたこの一派は、刀剣史のうえで独特の位置を占めている。 詳しく見る →
江戸時代
徳川の泰平のもと、大小は法度の定める身分の制服となり、需要は城下町、とりわけ江戸に集まった。工芸は二つに分かれる。目利きのための華やかな鑑賞の作と、截断の結果を金象嵌に刻む実証の刀である。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイト返品をご希望の場合、お客様が受領されてから3日以内にお知らせください。この期間を過ぎますとキャンセルはお受けできかねますので何卒ご了承ください。なお当社へのご返送は、5営業日以内の発送をお願いしております。なおキャンセルは販売した当時の状態がそのまま保持されている事が条件となりますのでお取り扱いには十分ご注意下さい。