説明

鐔集成所載 丸形 鉄地 象嵌 象嵌色絵 土手耳 甲冑師鐔とは、現存する鉄地のいた鐔の中で透しの技法少し加えた時代の古い物を甲冑師鐔と呼称している。この甲冑師鐔という名称の発生については、鐔の専門工の手になったものばかりでなく、たまたまその鐔にある透し模様が甲冑師の副業と解され、このように呼称されるようになった。

甲冑師 芦原図鍔/鐔 保存刀装具

甲冑師 芦原図鍔/鐔 保存刀装具

¥180,000

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流派について

Katchushi School甲冑師派

5 重要刀剣

甲冑師派は、その名の示す通り、甲冑製作を本業とする工人が余技として鐔を作ったことに由来する一派である。南北朝時代から室町時代にかけて、武具製作の技術を鐔作りに応用し、兜の板金や甲冑の小札、面頬を鍛える鍛錬技術を生かした作品を残した。当時、刀工が自ら鐔を作ることが常道であったが、帯刀者が鐔を実用と鑑賞を兼ねた刀装具として重視するようになると、甲冑師や鏡師などが専門的に鐔を手掛けるようになり、雅趣ある作品が出現した。 甲冑師鐔の特徴は、大振りの真丸形で薄手の板鐔であり、鉄の鍛えが優れ、力強い土手耳を巡らせることで強靭性を高めている点にある。鉄槌目地に透彫による文様を施し、陰透と陽透を巧みに使い分け、素朴ながらも入念な仕上がりを見せる。文様には桜花、丁子、雪華、菊花、巴文、塔、鎌など多様な意匠が用いられ、そこには戦国武人の思想や信仰が込められている。例えば雪華四個は士節を象徴し、武士としての節義を守る覚悟を示し、丁子と桜花は香をきき花を愛でる武人の雅趣を表している。真鍮平象嵌による文字装飾を施した作品も見られ、南無阿弥陀仏の銘文などに武人の信仰心が窺える。 甲冑師鐔は、室町末期から桃山時代にかけての古鐔として、簡素な中に力強さと雅趣を併せ持つ名品が多い。現存する優品は稀少であり、長巻などの大型刀剣に用いられたと推定される大振りの作例も伝世している。鉄錆地の槌目に透彫文様が静かに映え、専門鐔工が台頭する以前の、武具工人による素朴で力強い造形美を今に伝えている。

刀剣商

永楽堂

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¥180,000

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