二十世紀は二度この工芸を殺しかけた。戦時の歪みと、占領下の禁令である。1948年の日刀保設立と1953年の作刀再開が刀を美術として再建し、人間国宝と無鑑査がその頂に立つ。
吉原義人刀匠は、昭和18年2月21日に生まれ、祖父に吉原国家(初代)氏、弟に吉原荘二国家(二代)氏、子に吉原義一氏がおり、まさに刀鍛冶の一族に生まれ吉原一門の名は刀剣界に名高いものとなっている。昭和47年より、新作名刀展において高松宮賞など上位の特賞を受賞し、昭和57年、無鑑査に認定される。平成16年、東京都指定無形文化財保持者に認定。その作風は備前伝を得意とし、備前伝の最も困難なテーマとされる映りを鮮やかに再現し、日本刀備前伝ブームの先駆けとなった。メトロポリタン美術館、ボストン美術館に作品が買い上げられる名誉に預かり、現在、世界各国の美術館から作刀のデモンストレーションの要請を受け、日本のみにとどまらず国際的な活躍をみせている。指導者としても、弟子に大野義光氏、久保善博氏ら多くの優秀な刀匠を育成し、長きに亘り常に刀剣界の第一線で活躍し、今後の活躍がますます期待される実力・人気ともに最高峰の刀匠である。本作は平成二年紀、義人刀匠が47歳、壮年期の作品である。幅広く、大振りな剣の作は非常に珍しいもので、義人刀匠に直接伺ったところ、当時奉納刀として注文を受けて製作した作品であったという。これだけ長寸な剣を製作するにはさぞや苦労もあったと思われるが、なあにとただ軽く笑みを浮かべるその佇まいは流石天才刀匠の貫禄であった。



Tokyo · 1926-1989頃
現在5点販売中
昭和から現代へ 断絶と再生
二十世紀は二度この工芸を殺しかけた。戦時の歪みと、占領下の禁令である。1948年の日刀保設立と1953年の作刀再開が刀を美術として再建し、人間国宝と無鑑査がその頂に立つ。
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