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概要·鑑定·指定·作品種別·銘·流派
概要鑑定指定作品種別銘流派
  1. 流派
  2. 水戸
  3. 貞幹

貞幹

Mito Teikan

重要
巻 47, 番 243 · 鍔

貞幹

Mito Teikan

評価作品5点

国常陸時代Bunsei 11 (b. 1828), act. bakumatsu流派水戸伝法Machibori種別刀装具作者コードHIT056
5重要刀剣

概要

大川貞幹は、文政十一年(1828年)に水戸で生まれた。初代泰山元孚の門人である元貞の子で、父について彫金を学んだと伝えられる。後に水戸藩の抱え工となり、父の歿後には江戸へ出府して向島に住んだ。筑山軒、紫峰、幹寿、芳園等の号を用い、橘姓や源姓を冠称し、後年は幹寿とも名乗り、迂拙・迂叟・老拙と銘に冠した。年紀作は慶応から明治にかけて多く、墨田川や東叡山等の地名を添えたものがある。実子に貞寿がおり、後を継いだ。作品より明治三十年頃までの生存が確認できる。

貞幹は「的確無比の彫技には定評があり、あらゆる彫法を見事にこなしている」と評される。魚子地、石目地、荒らし地など、多様な地板を用い、高彫、鋤出高彫、容彫など、高度な彫技を駆使した。金、銀、赤銅、素銅などを用いた色絵象嵌も得意とし、その表現は写実的で、人物、動物、草花など、幅広い題材を手がけた。特に龍の意匠においては、剣に巻き付いて鋒から呑み込まんとする龍を「動勢に溢れ迫力に満ちている」と評されるように、その躍動感が見る者を魅了する。また、「鱗の一枚一枚や爪の先に至るまで的確無比といえる見事な彫技が発揮された優品」と評されるように、細部に至るまで緻密な表現を追求している。

貞幹の作風は、水戸金工の伝統を受け継ぎながらも、江戸における作風も取り入れ、独自の境地を拓いたものとして評価されている。その作品は、「物語性に満ちた纏りのある作品」と評されるように、単なる技巧に留まらず、豊かな表現力と構成力によって、観る者を物語の世界へと誘う。大小拵の鐔においては、秋田藩工である正阿弥傳兵衛の作を手本とするなど、他の刀工からの影響も見られるが、それを自身の作風に取り込み、新たな価値を創造している。

鑑定

三軸の記述:地金(幕末水戸の素材。何より赤銅を石目地・荒らし地に、一作金具には金無垢を用い、比較的珍しい赤銅魚子地も能くする)×技法(的確な人物高彫に色がねの色絵象嵌、鋤出高彫・据紋・ぐり彫)×画題(二十四孝など物語的な人物図、倶利伽羅龍・富士越の龍、牡丹、草花に虫)。在銘五点と作例が薄く、その手の多くは標準的な水戸の基盤であって、唯一担いうる個人の識別点は、記録が見どころと名指す「的確無比」の彫技にある。

大川貞幹(文政十一年生)、通称安介は、幕末から明治初めにかけての金工で、水戸金工の大川派二代である。説明は、彼を大川派の祖たる元貞の子として水戸に生まれたと伝える。父元貞は水戸金工の雄である初代泰山元孚の門人で、貞幹は父について彫金を学び、水戸藩の抱え工となり、父の歿後は水戸を離れて江戸の向島に住んだ。橘姓・源姓を冠し、後年は幹寿とも名乗り、筑山軒・紫峰・天睢・芳園の号を用いた。年紀作は嘉永から明治に及び、作品より明治三十年頃までの生存が確認できる。その手は幕末水戸の作風そのもので、水戸の地金の上に物語的・人物的な高彫を据え、色絵象嵌で飾る。記録における彼の見どころは「的確無比」の彫技にあり、実子の貞寿が後を継いだ。

鑑定の決め手

説明の二例は、彼の彫技を「的確無比」と明言する。一は他の配色を全く使わず赤銅のみで表した富士越の双龍鐔について、一は鱗の一枚一枚や爪の先に至るまでの倶利伽羅三所物についてである。また説明は「的確無比の彫技には定評があり」と繰り返す。この語が彼の彫口を画する見どころで、五中二に現れる(低例数)

地金

幕末水戸の地金を能くする。何より赤銅を、石目地や荒らし地に仕立て、素銅を交え、赤銅魚子地にも及ぶ。一作の刀装金具には金無垢地を磨地・高彫に用い、画題に応じて地肌を使い分ける。

技法

彫りは的確な人物高彫で、鏨を抑えて薄肉彫と高彫の高低差を巧みに構成し、金銀・赤銅・素銅の色絵象嵌を施す。容彫・鋤出高彫・据紋・金砂子象嵌、ぐり彫を能くし、人物や生き物の物語場面を組み立てる。

画題(物語)

画題は何より物語的・人物的である。二十四孝(楊香・朱壽昌)を豊かな人物彫に載せ、説明はこれを水戸金工の本領たる豊かな人物表現とする。ほかに龍(剣に巻きつく倶利伽羅龍、富士の上を飛躍する雌雄の龍)、金無垢金具の枝牡丹、四季の草花に虫を表す。

物語・人物の画題

豊かな人物で構える物語の場面。二十四孝の楊香・朱壽昌を、虎・衣紋・籬とともに表裏に配し、説明が水戸金工の本領とする豊かな人物表現で表す。

龍と装飾の画題

力と動勢をもって表す龍。三所物の剣に巻きつく倶利伽羅龍、鐔に富士の上を飛躍する雌雄の龍、そして金無垢拵金具の枝牡丹を彫る。

画題一覧

銘の変遷

銘の位置
年紀
採録銘

資料注記

銘は本名「貞幹」に花押または印を基本とし、号「筑山軒」、水戸の在所「水府住」を冠する。corpus の銘は水府住筑山軒貞幹・筑山軒貞幹・貞幹に及び、三所物の目貫では「筑山軒・貞幹」と割銘に切る。一鐔では印に号「紫峰」を添え(貞幹印・紫峰)、小さな馬針には「貞幹山人鐫」と切る。両者は印で切れた銘や多部品の銘文中にあるため自動目録は地の文と読むが、いずれも実際に切られた銘である。数点は明治壬申(一八七二)の年紀を音無川辺・墨田川辺で切り、一鐔は嘉永四年(一八五一)二十三歳の作の年紀を持つ。通称は安介。説明は父にして師を、大川派の祖で初代泰山元孚の門人たる元貞とし、実子で後を継いだ者を貞寿とする。金無垢の一作拵では、金具に「貞篤好勵精造之」「貞次製」の工房の添銘も切られており、これは一作中の工房の手であって貞幹自身の銘ではない。

研究

その彫は水戸金工の大川派に根ざす。説明は父にして師たる元貞を、大川派の祖で初代泰山元孚の門人とする

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣5

名工ランク

0.03 (指定作品5点)

作者の上位28%

作品種別

評価作品5点の分布

その他
360%
鍔
240%

銘

評価作品5点の銘の種類

販売中

水戸派

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  11. 11.勝寿Katsutoshi1指定

貞幹

貞幹(Teikan)は、常陸の水戸派の装剣金工です。

Bunsei 11 (b. 1828), act. bakumatsuに活動しました。

作風はMachiboriに属します。

貞幹の作品には、重要5点が指定されています。