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概要·鑑定·指定·伝来·作品種別·銘·流派
概要鑑定指定伝来作品種別銘流派
  1. 流派
  2. 水戸
  3. 勝珉

勝珉

Mito Shomin

特重
巻 18, 番 88 · 鍔

勝珉

Mito Shomin

評価作品11点

時代Kōka–Taishō (1844–1915)時代区分大正流派水戸伝法Machibori種別刀装具作者コードNAT002
1特別重要刀剣10重要刀剣

概要

海野勝珉は、天保十五年に水戸に生まれ、同国の先輩である萩谷勝平や伯父の海野美盛に学んだ。明治初年に江戸に出、やがて加納夏雄に師事して大成した。明治二十四年には東京美術学校教授、同二十九年には帝室技芸員を拝命している。号は藻槍軒・貞月庵・旭登・芳洲・東華斎などを用いている。宗珉に勝るべき工人を志して勝珉と改めたという。

勝珉の作風は、写実に長けた技術が遺憾なく発揮されている点に特徴がある。朧銀石目地、四分一素銅昼夜仕立地、鉄・金昼夜地など、多様な素材を駆使し、鋤出彫、肉合彫、片切彫、薄肉彫、金・銀・赤銅四分一据紋象嵌色絵、金・銀布目象嵌など、高度な彫技を自在に操る。題材は寒山拾得、猛虎、蟹、鬼鍾馗、象など多岐にわたり、それぞれの特徴を捉え、真に迫った描写で見事に表している。特に、四分一で表現された虎の姿は虎視眈々とした様で凄気漲り、鉄と金の昼夜仕立てによる目貫は羽織裏の粋を彷彿とさせる。

勝珉の作品は、精緻な彫口と冴え渡る象嵌色絵によって、その優れた技量が遺憾なく発揮されていると評価される。特に、晩年の入念作とされる作品や、六十歳の会心作と称される作品は、注文主である龍獅堂光村利藻の存在とともに、その芸術性の高さを物語る。激しい風雨の中にたたずむ虎を大胆な据紋象嵌で力強く表した鐔は、若作ながら勝珉の技術と表現力の高さを示す貴重な初期作品である。

鑑定

三軸の記述:地金(軟質金工の素材一式。四分一・朧銀・素銅・赤銅・銀・金を石目・磨地に、鉄と金の昼夜仕立を加える)×技法(精緻な彫と色絵象嵌に、勝珉独得の片切彫と細密な毛彫)×画題(禅機・文人の人物と、写生の生き物)。水戸派からの識別の核は写生風の猛虎と昼夜仕立にあり、説明はまた師夏雄の系譜に学んだ「勝珉独得の片切彫」を名指す。

海野勝珉(天保十五年〜大正四年)は明治を代表する金工の一人で、水戸に生まれ軟質金工の伝統を近代の帝室の世へと導いた名工である。説明は、彼を幕末に水戸で生まれ、同国の先輩萩谷勝平と伯父海野美盛に彫金を学び、明治四年に江戸に出てこの頃基平と名乗り、宗珉に勝るべき工人を志して勝珉と改めたと伝える。加納夏雄に師事し、東京美術学校の雇員を経て教授となり、明治二十九年には帝室技芸員を拝命して、夏雄とともに明治金工界の重鎮と仰がれた。その手は軟質金工の素材一式の上に精緻で写実的な彫を据えるもので、写生風の猛虎を好画題とし、しばしば禅機の人物図の裏に留守模様として配し、説明は勝珉独得の片切彫を名指す。最も格高い作には帝室技芸員銘を切る。

鑑定の決め手

写生風の猛虎は彼の作に繰り返し現れる(十中三)。寒山拾得鐔二面の裏では豊干禅師の虎として留守模様に、また風雨猛虎図鐔・猛虎図小柄笄では表の主題として配される。説明はその徹底した写実を称え会心作とする。これは彼の出た水戸の物語画題には無い写生の主題である

彼の目貫二組は昼夜仕立に組まれ(蟹の対は鉄と金、鬼鍾馗の対は四分一と素銅)、暗と明の対照が表裏の主題を引き立てる。ただし正直に付すなら、この趣向は師加納夏雄と共有するものであり、水戸派の中では彼を画すが、彼が加わった夏雄の系譜からは画さない(十中二、低例数)

片切彫は彼の作に繰り返し現れ(十中三)、猛虎図小柄笄の説明は「勝珉独得の片切彫」と明言する。ただし正直に付すなら、片切彫の線描は師加納夏雄の系譜の絵画的な手であり、説明の「独得」はその発明ではなく彼個人の練達を指す

地金

軟質金工の素材一式を能くする。何より四分一、ほかに朧銀・素銅・赤銅・銀・金無垢を、石目地・磨地に仕立て、暗い鉄の表と輝く金の裏を陰陽に組む鉄金の昼夜仕立を用いて、画題に応じて地肌を使い分ける。

技法

彫りは精緻で、深い容彫と複層の肉彫に、金銀・赤銅・素銅の色絵象嵌を施し、鋤出高彫と薄肉彫を交える。その上に説明が個人の見どころとする勝珉独得の片切彫と細密な毛彫を載せ、しばしば裏面に写実の図を活写する。

画題

画題は二つの調子に分かれる。禅機・文人の人物(豊干の虎を伴う寒山拾得、布袋、破れ笠に隠れる鬼を伴う鍾馗)と、写生の生き物(何より猛虎、ほかに蟹・象・葉鶏頭)である。虎は人物図の裏に留守模様として繰り返し配され、説明はその徹底した写実を称える。

禅機・文人の人物

虎を手なづける豊干禅師を伴う寒山拾得、肥満の布袋、破れ笠に隠れる鬼の傍を闊歩する鍾馗を、深い彫と色絵で表す。

写生の生き物

何より猛虎、ほかに蟹、細長い小柄に表裏を使って納めた巨大なインド象、秋の葉鶏頭を、写実の眼で捉える。

画題一覧

銘の変遷

銘の位置
採録銘

資料注記

銘は本名「勝珉」に号「芳洲」(しばしば「叟」を伴い芳洲叟)、姓「海野」を冠し、頂点には「帝室技芸員正五位勲五等」の称を冠する。corpus の銘は芳洲海野勝珉・芳洲叟勝珉・帝室技芸員海野勝珉・勝珉に及び、年齢を冠した「六十一翁」「七十翁」「行年六十八」の形を取り、対の目貫では割銘に切る(芳洲叟・勝珉)。初期は号「藻槍軒」を冠した本名「基利」で、勝珉と改名する以前の銘である。説明は号を藻槍軒・貞月庵・旭登・芳洲・東華斎とする。数点は『鏨の花』の刊行者として知られる神戸の富豪、龍獅堂光村利藻の需めに応じての作で、次男海野清の箱書を持つものもある。

研究

その写実は、江戸に出て師事した町彫最後の名人加納夏雄の門に学んだ成果として記録される

その彫は水戸金工に根ざす。説明は師を幕末水戸の上手萩谷勝平、伯父を海野美盛とする

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣1
重要刀剣10

名工ランク

0.04 (指定作品11点)

作者の上位25%

伝来

伝来記録4件 の鑑定作品における 勝珉

伝来ランク

名家所蔵0点、伝来記録4件

作者の上位50%

素点:2.00 / 10

作品種別

評価作品11点の分布

その他
436%
目貫
327%
小柄
218%
鍔
218%

銘

評価作品11点の銘の種類

販売中

水戸派

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  10. 10.通寿Michitoshi3 販売中2指定
  11. 11.勝寿Katsutoshi1指定

勝珉

勝珉(Shomin)は、水戸派の装剣金工です。

Kōka–Taishō (1844-1915)に活動しました。

作風はMachiboriに属します。

勝珉の作品には、特別重要1点、重要10点が指定されています。