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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜
  1. 流派
  2. 一文字
  3. 福岡一文字
  4. 助綱

Ichimonji Suketsuna

助綱

特重
巻 4, 番 23 · 刀

Ichimonji Suketsuna

助綱

評価作品11点

国備前時代Bunei (1264–1275)時代区分鎌倉流派一文字>鎌倉一文字伝法備前伝師匠Sukezane刀工大鑑1,200(上位5%)種別刀工コードSUK599
1重要文化財
2重要美術品
2特別重要刀剣6重要刀剣

概要

助綱は鎌倉時代中期の福岡一文字の刀工で、その名は備前の丁子が相州の鉄へ変わってゆく一瞬に属する。説明書は所伝として、藤源次助真の子であり、父とともに備前から相州鎌倉に下向し、相州鍛冶の礎をきずいた刀工の一人になったと伝える。助真同様に別に鎌倉一文字の呼称がある。在銘太刀の一口に附された戦前の重要美術品の解は、一派がついに改めなかった一文をもってその関係を言い切る。すなわち「助綱は師助真に似て豪壮な姿の太刀が多く、また沸の強い乱刃を焼く」。

その手は一つの見やすい矛盾を通して鑑せられる。本工は一派の華やかな丁子乱れを焼くが、それを備前の匂出来ではなく沸出来で焼き、互の目・尖り刃を交え、時に逆がかり、刃中の沸つよい。その刃に金筋・砂流しが頻りにかかり、処々飛焼を見せ、匂口は明るい。説明書はその結果を明快に述べる。「備前一文字風の丁子を焼きながら、一段と沸が強く」、常の一文字風が薄く備前ばなれしている、と。同じ点において、その作は父と引きくらべて読まれる。二人のうち一層相州に寄るのは助綱であり、判者の言うところ「助真よりも一層備前離れした刃文が多い」。

地鉄がもう半分の見どころを担う。身幅広く豪壮な体に板目を鍛え、杢を交えて処々肌立ち、地鉄に地沸厚く地景の筋を加え、数口にはなお乱れ映りが立ち、淡いものもあれば鮮明なものもある。福岡一文字本流がつんだ地を鍛えるのに対し、助綱の地はより肌立ち、判者はこの肌立ちをこそ父と分かつ点とする。帽子が第三の徴である。乱れ込んで小丸あるいは掃きかけて火焰がかった先へと運び、一般の一文字より働きが激しく、表裏に棒樋を掻き通す。

記録には二つの様がある。第一にして最も稀なのが在銘の太刀で、「有銘作の現存するものは極めて少く」、それが名の典拠である。豪壮に造り込んで助真に似、説明書が同工の典型とする沸の強い乱刃を焼く。晩年の一口は喰違刃を沸出来の刃に交え、その帯びる尋常の大きさの二字銘から判者は鎌倉末期と読む。同工の多くは大振りの銘であるが、これを同人のうちの年代差と見るのである。第二にして大半を占めるのが本工極めの大磨上無銘の刀で、身幅広く鎌倉中期の堂々たる太刀姿をのこし、数口に「かまくら一」の極めの朱書がある。そのうちの一口を説明書は、同作中にあっても「最も相州伝の強い作風を示した一口」とし、火焰風に掃きかける帽子が覇気を与えるとする。

隣り合う工から本工を分かつのは、まさに極めの言うところである。父からは肌立った地と刃中の豊かな働きによって分かたれ、より静かな備前一文字の手からは沸の強さと刃へ及ぶ金筋・砂流しによって分かたれる。助綱は助真と並んで、備前一文字の作域が鎌倉において相州伝へ移ってゆく橋渡しの一人であり、備前に鍛えられた手が一刀ごとに相州へと己を読みかえてゆく姿である。判者はその在銘太刀の一口を「助綱研究の好資料」と扱い、在銘作の乏しさを一つの方法に転ずる。

収集の観点では、稀な鎌倉初期・中期の名であり、その記録は大半が無銘の極めにある。国宝はなく、重要文化財一口、ともに在銘の戦前の重要美術品の太刀二口、そして現代のより高い級を通じてその名が伝わる。特別重要刀剣・重要刀剣の級にあるものは八口、刀剣大鑑の評価は百二十万円とされる。その作は旧家・旧蔵の来歴を帯び、播州姫路の酒井家、また在銘太刀二口には戦前の所有者として大阪の橋本虎吉・東京の斎藤茂一郎の名があり、一口は今日林原美術館に蔵される。在銘の助綱が世に出ることは稀であり、極められた刀すら市場に現れることは少ない。私蔵の一口は収集家にとって注目すべきもの、一文字いかにして相州へ移ったかを語る一証である。

鑑定

一人の鎌倉一文字の手を二つの面から見る:大半を占める本工極めの大磨上無銘の刀、すなわち肌立ちごころの板目に地景を交えた沸の強い丁子乱れの備前ばなれした作と、その名を支える僅かな二字在銘太刀で、説明書は銘の大きさから年代を読む

助綱は鎌倉時代中期の福岡一文字の刀工で、説明書によれば藤源次助真(所伝では父)とともに備前から相州鎌倉に下向し、相州鍛冶の開拓者の一人になったと伝え、助真同様に別に鎌倉一文字の呼称がある。その鑑定は一つの見やすい矛盾にある。すなわち備前一文字風の丁子を焼きながら、一段と沸が強く、板目が肌立って地景を交え、刃中に金筋・砂流しが豊富で、常の一文字風が薄く備前ばなれしている。記録の大半は本工と極められた大磨上無銘の刀で、身幅広く鎌倉中期の堂々たる太刀姿を保ち、肌立ちごころの板目に地沸つき、沸の強い丁子乱れに互の目・尖り刃を交え、棒樋を掻き通し、帽子は掃きかける。在銘の二字銘太刀は僅かに残ってその極めを支え、説明書はこれを典型作とし、銘の大きさをもって同人の年代差を読む。

鑑定の決め手

福岡一文字本流がつんだ小板目を鍛えるのに対し、助綱の板目は肌立って地景を交え、説明書はこの肌立ちを概して助真より肌が立つ点として父と分かつ

つよい沸が刃中に及んで金筋・砂流しを頻りに見せ、説明書がこれをもって備前ばなれと評する働きで、一文字の丁子の中に相州伝が現れる

一文字風の丁子乱れを焼くが匂出来ではなく沸出来で、互の目・尖り刃を交え時に逆がかり、華やかな備前の刃を強い沸で運ぶ

作風の変遷

沸の強い備前ばなれの手(本工の典型)

本工の典型は、本作と極められた大磨上無銘の刀に立つ。身幅広く、鎌倉中期の堂々たる太刀姿をのこし、中鋒は詰りごころか猪首ごころとなることが多い。板目に杢を交え処々肌立った地鉄に地沸・地景を加え、淡くあるいは鮮明な乱れ映りを伴う。刃文こそその手の見どころで、丁子乱れに互の目・尖り刃を交え、時に逆がかり、刃中の沸つよく、金筋・砂流し頻りにかかり、処々飛焼を見せ、匂口明るい。帽子は乱れ込んで掃きかけ、小丸あるいは掃きかけ風の先となり、表裏に棒樋を掻き通す。説明書はその矛盾を明快に述べる。備前一文字風の丁子を焼きながら一段と沸が強く、地鉄に地景を交え、刃中に金筋が豊富で、常の一文字風が薄く備前ばなれし、助真風の中に相州伝が一段と明示される、と。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

二字在銘の太刀(名を支える稀な作)

有銘作の現存するものは極めて少なく、それが名の典拠である。在銘の作は太刀で、豪壮に造り込んで父助真に似、沸の強い乱刃を焼いて、説明書はこれを同工の典型作とする。小板目肌立ちごころに地沸つき地景よく入り、丁子に互の目を交え、沸つよく、沸足・沸葉入り、砂流しに喰違刃を交える。一口は帽子焼深く沸崩れて掃きかけ小丸に返り、表裏に二筋樋を掻き流す。晩年の在銘太刀において説明書は銘の大きさをもって同人のうちの年代を読む。すなわち同工の多くは大振りの銘であるが、尋常の大きさの二字銘を同人の年代差と見、互の目の目立つ最も沸の強い出来をもって鎌倉末期と読む。これらの在銘太刀は助綱研究の好資料とされる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は在銘作の乏しさを一つの方法に転ずる。同工の多くは大振りの銘であるが、ある晩年の在銘太刀は尋常の大きさの二字銘を有し、これを別人ではなく同人のうちの年代差と読み、目立つ互の目と最も沸の強い出来をもって鎌倉末期と確かめる。かかる作を助綱研究の好資料とする。

無銘の極めについて説明書は作風から助綱を首肯する。棒樋を掻き通した身幅広い鎌倉中期の太刀姿、地景を交えた肌立ちの板目、金筋・砂流しを伴う沸の強い丁子乱れ、一般の一文字より働きの激しい帽子である。これらの見地から、鎌倉一文字助綱の所伝は妥当であり、同工の特色がよくあらわれているとする。

指定

国宝—
重要文化財1
重要美術品2
御物—
特別重要刀剣2
重要刀剣6

名工ランク

0.31 (指定作品11点)

刀工の上位8%

伝来

伝来記録4件 の鑑定作品における Suketsuna

伝来ランク

名家所蔵0点、伝来記録4件

刀工の上位54%

素点:1.95 / 10

刀姿

評価作品11点の分布

銘

評価作品11点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Sukezane
Suketsuna