NihontoWatch MonNihontoWatchBETA
MarketEncyclopedia
NihontoWatch Mon

NihontoWatchBETA

マーケット
事典
概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘流派
  1. 流派
  2. 金剛兵衛
  3. 古金剛兵衛
  4. 貞盛

Kongobyoe Sadamori

貞盛

特重
巻 28, 番 18 · 脇差

Kongobyoe Sadamori

貞盛

評価作品24点

国筑前時代Teiwa (1345–1350)時代区分南北朝流派Kongobyoe伝法Wakimono刀工大鑑500(上位26%)種別刀工コードSAD523
2重要美術品
1特別重要刀剣21重要刀剣

概要

冷泉貞盛は南北朝期の筑前に活躍した刀工で、その名の最も確かな拠り所は、茎に「筑州冷泉貞盛 正平廿五一月日」、すなわち一三七〇年と銘した小ぶりの短刀ただ一口である。説明書は本工を論じるたびにこの一口へ立ち返る。在銘作が極めて少ないために、この在紀の短刀が他の極めをはかる規範となっているからである。説明書は本工を初代金剛兵衛盛高に遡る金剛兵衛系に置き、左文字一派と並ぶ国内二派の後者とする。左文字と一線を画すのは、説明書のいうところでは気質であり、その手は大和気質を九州の鉄に通わせたものと読まれる。

記録の大半は在銘ではない。それは大磨上無銘の刀で、身幅広く重ね薄く、中鋒延びて、南北朝の長寸の刀を磨り上げ、本工と極めたものである。地鉄は板目が流れて殊に刃寄り柾がかり、肌立ち、地沸厚くつき、地景頻りに入る。かな色は濁って黒みがかり、淡く白け映りが地に立つ。その地に焼の低い刃幅の狭い直刃を匂口締まりごころに焼いて、小沸つき、刃縁にほつれ・打のけを見せ、物打辺に二重刃ごころとなり、刃中に砂流し・金筋を細く見せる。帽子は直ぐに小丸へ掃きかけ、時に焼詰めとなる。この華やかならぬ静かな作域こそ、説明書が此の工の見どころと名指すところである。

地鉄は極めの終始変わらぬ拠りどころである。流れて柾がかった鉄、肌立つ地、黒みのかな色と白け映りが各作に繰り返し現れ、判者はここから大和気質を読む。説明書は九州物の色合が色濃いと評し、ある重要刀剣の刀を「九州物の色彩が色濃く表示されており」滋味豊かな一口とする。同じ説明書は極めの難しさにも率直で、ある磨上の作については、同様の大和の特色は三原物などにも見られるとしつつ、「肌立った地がねから、 冷泉貞盛の鑑定は一段とまさるものがある」と結ぶ。刃幅の狭い直刃と黒く肌立つ地とが相俟って、銘の残らぬところに名を負わせる。

この静かな規範に対して、数口の在銘作は型を破る。「冷泉貞盛 筑州住人」と銘した特別重要刀剣の脇指と、「貞盛」とのみ銘した重要刀剣の短刀は、狭い直刃を離れて、のたれに小互の目・互の目を交えた刃幅の広い刃を焼き、足・葉入り、沸出来、砂流し・金筋豊かにかかって、帽子は強く掃きかける乱れ込みとなる。説明書は本工の作のうちにも明確に区別を引き、在銘短刀について、「正平廿五年紀の作とは異なり」刃幅広くのたれに互の目を交えた豊富な変化の作域であるとする。すなわち一工が複数の作域をもち、在銘作は規範を離れる故にこそ、作風研究の上で貴ばれる。

本工を分かつものは、隣派から借りたものではなく、判者自らが名指すところである。系統において左文字と対し、国においてより広い大和伝と対する。明るく黒く柾がかった地鉄、焼の低い締まった直刃、九州の鉄の色合が、説明書がその個性として挙げる見どころであり、在紀の短刀がこれらを束ねる証となる。金剛兵衛・冷泉系のうち、貞盛は一派の大磨上無銘の刀が最も多く負う名であり、その一口の在紀の規範と、時代と、一派の作風から極められる。説明書は磨上の作の一部について、貞盛でなければならぬという確証はないとしつつ、大和風の地と狭い刃から極めを首肯する。

収集の観点では、本工は記録の薄い、しかし確かな南北朝の名で、見栄えと同じく資料性によって貴ばれる。国宝はなく、重要文化財もない。その記録は一口の特別重要刀剣と二十口余りの重要刀剣を通じ、正平廿五年紀の短刀と一口の太刀は戦前の重要美術品に挙げられる。来歴は乏しく、機関ではなく私蔵に伝わり、在紀の短刀はかつて小泉家に、初期の貞守銘の太刀は福岡の諸富義雄の許にあった。作の多くは重要刀剣の大磨上無銘の刀で、これらが世に出るのは折に触れてのことであり、在銘の冷泉貞盛はさらに稀である。説明書は在銘の特別重要刀剣の脇指を、「在銘稀有な冷泉貞盛の作域を窺うことが出来る貴」重な作品とする。私蔵の一口は、在銘であれ無銘であれ、大和の手が南北朝の筑前にいかに働いたかを語る証であり、収集家が稀にしか出会わぬものである。

鑑定

一口の在紀作を規範とする一人の金剛兵衛の手の二つの面:流れた板目・柾の地に黒みのかな色と白け映りを伴い焼の低い大和風の細直刃を焼く大磨上無銘の刀を主とし、これに対して直刃を離れてのたれに互の目を交え砂流し・乱れ込みの帽子を見せる僅少の生ぶ在銘作が立つ

冷泉貞盛は南北朝期の筑前金剛兵衛系の刀工で、説明書は左文字一派と並ぶ国内二派の後者に置き、その手は大和気質を九州の鉄に通わせたものと読む。本工の規範は「筑州冷泉貞盛 正平廿五一月日」と銘した在銘在紀の短刀ただ一口で、在銘作が極めて少なく記録の多くが大磨上無銘の極めである以上、説明書はこれを極めのつけ石とする。典型の作は、流れた板目に柾がかり肌立つ地鉄に地沸つき、地景を頻りに交え、淡く白け映りが立ち、かな色が濁って黒みがかり、これに焼の低い刃幅の狭い直刃を匂口締まりごころに焼いて、刃縁にほつれ・打のけ・金筋を見せ、帽子は直ぐに小丸へ掃きかける。この静かな規範に対して数口の在銘作は、直刃を離れてのたれに互の目を交えた刃幅の広い作風となり、砂流し豊かに乱れ込みの帽子を見せて、説明書が正平廿五年紀の作とは異なると評する第二の手をなす。

鑑定の決め手

本工の在銘作(のたれ・互の目で直刃ならず)にはない特徴

金剛兵衛系と共有

その鉄の九州物の色合

作風の変遷

大磨上無銘の細直刃の刀(典型作)

記録の本体は本工と極められた大磨上無銘の刀で、磨上げに南北朝の姿を留める。身幅広くまたは尋常、重ね薄きもの多く、中鋒延びて、一部は腰反り深くつく。地鉄は板目が流れて殊に刃寄り柾がかり、肌立ち、地沸厚くつき、地景頻りに入り、かな色濁って黒みがかり、淡く白け映りが立ち、処々地斑を交える。これに焼の低い刃幅の狭い直刃を匂口締まりごころに焼いて小沸つき、刃縁にほつれ・打のけを見せ、物打辺に二重刃ごころとなり、刃中に砂流し・金筋を細く見せる。帽子は直ぐに小丸、先掃きかけ、時に焼詰めとなる。多くは棒樋または二筋樋を掻き通す。説明書は地刃に大和気質を読んでこれを此の工の見どころとし、無銘の極めを在紀短刀の規範と時代・一派から首肯する。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

生ぶ在銘の作(のたれの広直刃の面)

数口の在銘作は、説明書が在紀の規範から区別する第二の面をなす。生ぶで小ぶり、「冷泉貞盛 筑州住人」と銘した平造の脇指と、「貞盛」と銘した短刀で、共に身幅広く反り深めにつき、短刀は寸延びて無反りである。板目に杢を交え強く流れて柾がかり肌立つ地に地沸・地景つき、かな色黒みがかって白け映り立つが、ここでの刃は狭い直刃ではなく、のたれに小互の目・互の目を交えた刃幅の広いもので、足・葉入り、沸出来、砂流し・金筋豊かにかかり、ほつれて二重刃を見せる。帽子は乱れ込み、表は強く掃きかけて長めに小丸へ返る。脇指は下半を薙刀樋状にした喰違樋と丈比べの二筋樋を、短刀は刀樋を彫る。正平廿五年の短刀がなお在紀の規範であり、説明書はこの広いのたれの作風を其の作とは異なるとし、在銘の資料性を称える。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は「筑州冷泉貞盛 正平廿五一月日」の在紀短刀を、在銘作が極めて少ないなかでの極めの不可欠なつけ石とし、これに拠って無銘の刀を大和風の地と匂口締まる細直刃から極める。ある磨上の作について説明書は、同様の特色は三原物などにも見られるが、肌立った地がねから冷泉貞盛の鑑定が一段とまさるとする。

重要刀剣第六十八回の在銘短刀について説明書は、本工の作のうちにも区別を引き、刃幅広くのたれに互の目を交えたこの作風は正平廿五年紀の作とは異なるとして、一工が複数の作域をもったことを示し、在銘作が研究上貴ばれる所以とする。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品2
御物—
特別重要刀剣1
重要刀剣21

名工ランク

0.17 (指定作品24点)

刀工の上位13%

伝来

伝来記録2件 の鑑定作品における Sadamori

伝来ランク

名家所蔵0点、伝来記録2件

刀工の上位48%

素点:2.00 / 10

刀姿

評価作品24点の分布

太刀
14%

銘

評価作品24点の銘の種類

販売中

Kongobyoe派

Kongobyoe派の他の刀工

  1. 1.盛匡Morimasa1指定
  2. 2.盛利Moritoshi1指定
  3. 3.盛高Moritaka2指定