時期13931900Satsuma

1393–1900

国宝
重要文化財
重要美術品
御物
特別重要刀剣
重要刀剣6
6指定品総数
6名工数
100%在銘 100%
100%名工帰属 100%
1現在の出品

概要

室町後期から江戸初期にかけての波平派は、開祖以来連綿と続いた古波平の系譜をそのまま受け継ぐ後代の一群であり、これを末波平と称する。島津氏の治める薩摩・大隅の地にあって、この派は保守的な気質を強く保ち、先祖の作風を長く固守した。説示によれば室町後期の末波平は大別して橋口系・石神系・佐藤系に分かれ、佐藤系には清左や貞清の名が見える。年紀作の遺る貞次・貞清・治行・重鑑らはおおむね天文頃の活躍が知られ、重鑑のごとく隅州を称して大隅に住しながら薩摩にも作刀した工もある。永禄・元亀・天正の頃には篤倉が出るが、波平一派にあって藤原姓を銘文に冠する点が珍しく注目される。後代に至るまで安常のごとく波平を冠した銘を切る通例が守られた。

末波平の作風は、説示が記すところでは鍛えが肌立って流れ、白けが目立ち、刃文は焼の低い直刃ほつれで、匂口がうるみ、地刃ともに弱く感じられるものが多い。これは総じて先祖の古波平の風を伝承した結果であり、古波平の大和気質を引き継ぎつつ、後代に下って作がやや粗く、定型化した趣を呈する。ただし保守的な同派の中にあっても、まま時好の作風を取り入れたあか抜けした出来口の工が存在する。それらは主に末備前風、ないし末相州風のもので、貞次・貞清の作はのたれ調に互の目を交えた乱れ刃を焼き、足・葉が入り、鍛えがつよく刃が冴える。篤倉の作は腰開きの複式ごころの乱れ刃に飛焼を交えて一種の皆焼となり、治行の作は平高田派に通じる出来を見せる。古波平の精美にして古様な直刃の趣とは異なり、これら後代の乱れ刃は時代の流行を映したものである。

鑑定の上で末波平を古波平と分かつ要点は、後代に至る肌立ち流れた鍛えと白け、焼の低いほつれ調の直刃、うるみごころの匂口といった、いかにも弱く感ぜられる地刃の総体的な趣にある。これに対して時好を取り入れた工の乱れ刃の作は、同派の作域の幅を知る上で貴重な資料となる。主要な工としては佐藤系の貞清が同工のみならず同派の代表作と称すべき出来を遺し、貞次・治行・重鑑・篤倉らもそれぞれ傑出の一口を伝える。新刀期に下れば、薩摩国波平派五十九代を担った安常が延享・明和の年紀作を遺し、相州伝を加味して匂深く沸厚くつき、薩摩新刀に共通する剛健な造込みを示すなど、古波平以来の直刃の伝統に後代ならではの新味を加えている。

指定

6 指定 · 6 名工数

主要工

上位指定の希少度で順位付け

  1. 1.篤倉1558-15741
    流派内 16.7%
  2. 2.治行1394-14281
    流派内 16.7%
  3. 3.貞清1532-15551
    流派内 16.7%
  4. 4.貞次1532-15551
    流派内 16.7%
  5. 5.重鑑1532-15551
    流派内 16.7%
  6. 6.安常1744-17721
    流派内 16.7%

現在の出品

波平派の他の時期