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概要·鑑定·年紀作·指定·刀姿·銘·流派
概要鑑定年紀作指定刀姿銘流派
  1. 流派
  2. 石堂
  3. 福岡石堂
  4. 守次

守次

Fukuoka Ishido Moritsugu

重要
巻 31, 番 212 · 刀

守次

Fukuoka Ishido Moritsugu

評価作品10点

国筑前時代Enpō–Genroku (act. c. 1680–1700)時代区分江戸流派石堂>福岡石堂伝法Shinto藤代Jo saku刀工大鑑350(上位49%)種別刀工コードMOR369
10重要刀剣

概要

筑前福岡の守次は、石堂利平の子で、父の歿後、従兄の是次に学んだ。是次の嫡男利次が父に先んじて歿した為、守次が嫡家を相続したと伝える。権三兵衛と称し、のち半三兵衛と改め、元禄十四年に六十九歳で歿した。説明書は是次とともに本工を福岡石堂を代表する刀工とし、同派を、新刀期にあって備前往古の福岡一文字の丁子を写し直さんとした石堂一統の筑前の系とする。これを筑前信国一派と並ぶ同国新刀の双璧とし、その最も評価される一口を「守次の本領が余す所なく発揮された出色の一口」と記す。

経眼の手は、在銘の刀に終始一貫した一つの作域である。刃文は互の目を交えた焼幅広い丁子乱れで、その支配的な癖は、本来範とすべき鎌倉一文字の起き上がる丁子に逆らって、総体が逆がかることにある。説明書はこの逆がかりと、それに伴う地鉄の柾気とを、是次の江戸石堂左近是一への入門に遡らせ、「鍛えに柾気があり」と記す。乱れの中に足・葉入り、匂勝ちに小沸つき、砂流し・金筋かかる。説明書が守次自身の見どころとするのは、焼頭が鎬にかかる程広く焼く独得の刃で、俗に「烏賊の頭」と称され、ある初期作ではこれを「イカの袋の如き丁子をみせて特徴がある」と説く。

その下の地鉄は、強く流れて殊に下半が柾がかる板目で、鉄は止まった肌でなく走る肌として現れる。地沸が細かに付き、よくつんだ作では地景が肌のひらくところに入る。そこに立つのが、一派の名を成し、その擬古を支えた特色である。すなわち、新刀の地鉄から映りの絶えた時代にあえて立てた乱れ映りであり、二百五十年を隔てて呼び戻された福岡一文字の映りそのものである。彼の最も身幅の広い一口では、表は乱れ映り、裏は直ぐ状の映りと、映りが面によって分かれてさえいる。帽子は刃文に静かに応じ、小丸に返って多く掃きかけを伴い、時に小さく乱れ込んでから丸み、処々尖りごころに、また短く地蔵風に返る。

手の一貫性ゆえ、その作風は時期の推移よりも二段の格として読むがよい。常の格は福岡石堂の典型の刀で、鎬造、生ぶ、中鋒となり、寛文の同時代作の浅く硬い反りに対して比較的深い反りがつく。説明書はこれをこそ同派の姿の一徴とする。いま一段は総てを広く取る。焼幅が開いて烏賊の頭の焼頭が鎬にかかり、丁子乱れの中に互の目・小互の目・角ばる刃・尖りごころの刃が交わり、処々に飛焼を置いてさかんに棟を焼き、全体が華やかとなる。身幅広く重ね厚い彼の優品はこの格に属する。いま一筋の軸は銘そのものに通る。長銘は太鏨大振りに、説明書が特に挙げる「楷、行、隷書交じりの特色ある書風に切っている」手で切られ、数口は「以南蛮鉄造之」の添銘を帯び、うち二口は天和四年の年紀をもつ。

守次を分かつものは、対比よりも彼自身の鉄から引くのがよい。鎌倉の福岡一文字は静かな板目に丁子を起き上がらせて焼いたが、守次は丁子と甦った映りを保ちつつ、これを走る柾気の地に置き、文様の総体を逆にかける。起き上がる古備前の華やぎが、流れる新刀の文法に鋳直されているのである。この鋳直しこそ是次を介して筑前に持ち帰られた江戸石堂の伝であり、烏賊の頭はその上に加えられた在地の訛りである。説明書が彼を一派の筆頭に置くのはまさにこの点による。丁子の刃を得意とし、一派の映りを立て、なおその結果に己の形を捺し得た工だからである。最初期の指定刀について説明書は彼が「丁子の刃文を得意として」「映り気を見せる」とし、これを「典型的且つ代表作の一口」とする。

守次の記録は悉く重要刀剣の格にとどまり、一九六〇年代から二〇〇一年に及ぶ長きにわたる各回に計十口、いずれも在銘の刀で、国宝・重要文化財はなく、いずれにも伝来の記録は付かない。日本刀講座は彼を頂ではなく上工の確かな一段に置く。これがその正直な目安である。すなわち、名家を巡る大名ではなく、敬すべき地方一派の代表的上手である。十口の一は殊なる稀品で、守次と子の守昌の合作銘に「切物同作」の添銘を帯び、説明書は、同国信国吉政の作に守次の彫を施したものが遺ることから、彫物をも得意としたと記す。蒐集家にとって同派は、写しの本歌たる鎌倉一文字とは異なり手の届くものである。在銘の刀は時に市に現れ、第一級の名工のものより出会いやすく、逆がかる焼幅広い丁子、立つ映り、多書体の太鏨大振りの長銘によって一見して知れるゆえ、確かな一口は語り聞くのみの品ではなく、忍耐をもってすれば現実に求め得る作である。

鑑定

終始一貫した福岡石堂の一作域を二段に読む:柾がかり映りの立つ地に焼く総体逆がかりの丁子乱れ(ほぼ均一な在銘の刀)と、焼幅をいよいよ広く取り「烏賊の頭」・飛焼・棟焼を交えたやや華やかな一面。作種の軸は銘そのもの、すなわち多書体を交えた太鏨大振りの長銘で、しばしば南蛮鉄の添銘を伴う

守次は筑前新刀福岡石堂派の刀工で、福岡の石堂利平の子であり、父の歿後、従兄の是次に学び、のちその嫡家を継いだ。権三兵衛と称し、のち半三兵衛と改め、元禄十四年に六十九歳で歿す。説明書は是次とともに本工を福岡石堂を代表する刀工とし、同派を筑前信国一派と並ぶ筑前新刀の双璧とする。経眼の手は在銘の刀に終始一貫した一つの作域である。すなわち、強く流れて柾がかる板目に地沸つき乱れ映りの鮮明に立つ地鉄を鍛え、互の目を交えた焼幅広い丁子乱れを焼いて、総体に逆がかり、匂勝ちに小沸つき、帽子は小丸に掃きかけを伴うことが多い。柾気の地鉄と逆がかりは、是次が江戸石堂の左近是一に学んだところから来る同派の特色と説明書が伝えるものであり、あえて立てた乱れ映りは同派が範とした往古の福岡一文字の趣を遺す。説明書が本工自身の見どころとするのは、焼頭が鎬にかかる程広く焼いて俗に「烏賊の頭」と称される独得の刃である。長銘は太鏨大振りに、楷・行・隷を交えた特色ある書風で切られ、数口は添銘に南蛮鉄を以て鍛えた旨を記す。

鑑定の決め手

備前・一文字の丁子の基準(烏賊の頭の称なし)にはない特徴

福岡一文字の丁子(逆がからず)にはない特徴

作品の80% ・ 寛文新刀の基準(映りを失う)比 16.0倍

福岡一文字の板目(柾気を交えず)にはない特徴

作風の変遷

福岡石堂の典型丁子乱れ(典型・本領)

最も一貫して説かれるのは鎬造の刀で、生ぶ、中鋒となり、寛文新刀の時代にあって反りが比較的深くつく。説明書はこれを同派の姿の一特色とする。総体に流れて処々柾がかる板目に、地沸つき、同派が範とした往古の福岡一文字を写した乱れ映りが鮮明に立つ。刃文は互の目・小互の目を交えた焼幅広い丁子乱れで、総体に逆がかり、足・葉入り、匂勝ちに小沸つき、砂流し・金筋かかる。帽子は小丸に返り、しばしば掃きかけを伴い、時に乱れ込む。説明書は地の柾気と丁子の逆がかりを、是次の師たる江戸石堂左近是一から来る同派の伝とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

焼幅広く「烏賊の頭」を交えた華やかな一面

確証はやや弱い焼幅広い一面は彼の優品の刀に対応し、焼の深い第四十七回の一口を筆頭に、「烏賊の頭」と飛焼が最も顕著となる

同じ手のいま一段は焼幅をいよいよ広く取り、華やかとなる。焼頭が鎬にかかる程広く焼いて、説明書が俗に「烏賊の頭」と称すと記す独得の刃を交え、丁子乱れに互の目・小互の目・角ばる刃・尖りごころの刃など多種を交え、処々に飛焼を交えてさかんに棟を焼き、匂口冴える。焼の深い第四十七回の刀は、身幅広く重ね厚く、その本領が余す所なく発揮された一口で、説明書はこれを出色とする。これらの作で地刃はもっとも働き、地沸微塵・地景入り、表は乱れ映り、裏は直ぐ状の映りが立つ。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、是次・守次を擁する福岡石堂を筑前信国一派と並ぶ筑前新刀の双璧とし、その作風を是次の江戸石堂左近是一への入門に遡らせ、鍛えに柾気があり丁子乱れが逆がかると記す。

説明書はまた、石堂一派の造込みが概ね寛文新刀の時代色を映すなかで、福岡石堂の作には本刀のように反りの比較的深いものがよく見られ、これを同派の姿の特色とすると記す。加えて守次の数口は添銘に南蛮鉄を以て鍛えた旨を記し、天和四年紀の作は彼の活躍期を知る好資料とする。

年紀作

在銘年紀作が示す、確実に活動していた年代

活動期間
1684推定期間:1673–1684
指定品10点のうち2点に年紀あり
16701690
  1. 1684
    天和四年Juyo session 23, item 454
    天和四年Juyo session 33, item 191

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣10

名工ランク

0.07 (指定作品10点)

刀工の上位20%

刀姿

評価作品10点の分布

銘

評価作品10点の銘の種類

販売中

福岡石堂派

福岡石堂派の他の刀工

  1. 1.是次Koretsugu1 販売中7指定

守次

守次(Moritsugu)は、筑前の福岡石堂派の刀工です。

Enpō–Genroku (act. c. 1680-1700)に活動しました。

作風はShintoに属します。

守次の作品には、重要10点が指定されています。