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概要·鑑定·指定·刀姿·銘·流派
概要鑑定指定刀姿銘流派
  1. 流派
  2. 千代鶴
  3. 國安

Chiyozuru Kuniyasu

國安

重要
巻 26, 番 110 · 刀

Chiyozuru Kuniyasu

國安

評価作品4点

国越前時代Teiwa (1345–1350)時代区分南北朝流派Chiyozuru伝法山城伝代1st刀工大鑑700(上位17%)種別刀工コードKUN1672
4重要刀剣

概要

千代鶴国安と朱銘を帯びた大太刀が熱田神宮に伝えられている。この工の名が最も直截に遺るのはこうした奉納の大太刀においてであって、指定の遺品はそのほとんどが大磨上無銘で、来国安と伝える刀だからである。公刊資料は国安を生国山城の人とし、一説に来国末の孫として、「のち越前に移住し千代鶴派の祖となった」と伝える。銘鑑はその年代を南北朝期の貞治・貞治頃に置き、「銘鑑はその年代を貞治ころとしている」と記す。その作風は山城本国から越前へ移された来として、これを受けた地の地方色を帯びて鑑せられ、一見すれば「一見山城本国の来国光あたりにも見える」が、注視すれば僅かに一歩を譲るのみで、ゆえに公刊の記録の言う通り「所伝は認められる」。

本国と分かつ見どころは地鉄にある。山城来派がよくつんだ精美な板目を鍛えるのに対し、国安の板目は杢目・処々流れ肌を交え、やや肌立つ。この肌立ちごころを公刊資料はその地方色と読む。肌立つ地に地沸が厚く、時に微塵につき、地景が頻りに入り、鉄色はやや黒みがかって白けごころとなる。公刊の評はこれを極めの決め手とし、地鉄が肌立ち白けごころとなり黒みがかるがゆえに「ここに来国安の極めが首肯される」とし、その作を本国のものにあらず彼のものと判ずる。

刃文は中直刃に小互の目を交え、基調に極く浅くのたれごころを帯びることもある。刃縁の働きは本国以上に変化に富み、ほつれ・喰違刃・処々二重刃が現われ、足・葉が入り、沸厚くつき部分的に一際光の強い荒めの沸を交え、明るい匂口に金筋・砂流しが細かにかかる。帽子は静かに小丸へ掃きかけるものから、表が沸崩れ状となり裏に盛んに掃きかけて火焰風に返るものまでがある。ある南北朝期の刀について公刊資料は、これらの特色が「地刃に南北朝期の来派の特色をよく現わしている」と記し、地方色の下になお来の血脈が読み取れるとする。

この一様の典型作域の中で、遺品は静から動への一軸に沿って広がる。静の側には、中直刃が殆ど直ぐに焼かれ、働きが刃縁の僅かなほつれと喰違刃ごころに留まる作が立つ。動の側に立つのが、銘鑑が貞治頃とする第六十一回重要刀剣の刀で、明るい刃中に「一際光の強い荒めの沸」がきらめき、帽子が火焰風に返る。この刀について公刊資料は、「帽子にも山城本国以上に野趣ある働きが目立って」と評し、働きの過剰そのものを地方の工房の印として挙げる。遺品は殆ど例外なく大磨上無銘であり、その極めは在銘ではなくこの地刃の読みに拠る。唯一の例外が、かの朱銘の大太刀である。

公刊資料は国安を、対比によってではなく、類似と僅かな距離によってその一派の中に位置づける。上には山城来派があり、来国光と一見見紛うほどに近い。その差は精美の度であって、本国の地刃が一段の冴えを保つところを彼は譲る。下には千代鶴派があり、彼はその祖、すなわち越前千代鶴の工房が出づる工であって、彼の作を本国と分かつ肌立つ地鉄・黒みがかり白けごころとなる鉄色・野趣ある刃縁と帽子こそが、その地方伝を開く地方色である。明るい乱れの働きと最も動く作の荒く光る沸とは、彼自身の地刃の言葉によって彼を際立たせる、北国に野趣を帯びた来の手である。

藤代に格付の記載はなく、指定も多くはない。重要刀剣五口、うち国宝・重要文化財・特別重要刀剣はなく、五口のうち四口が来国安の極めの大磨上無銘の刀、一口は別人の手にかかる在銘の美濃物である。これらの刀に大名家への古い伝来は記録されない。公の社に遺るのは熱田神宮蔵の朱銘の大太刀であり、これは流通する物としてではなく社宝として護られた一口で、彼の名が最も平明に読まれるのは市中ではなくこの奉納の大太刀においてである。彼の指定作はいずれも不可譲の文化財として留め置かれてはおらず、僅かな重要刀剣の刀は流通の級にある。とはいえ、千代鶴派の祖に確かに極められた一口に出会うことは稀であり、これに出会う蒐集家は、越前の鉄を通して読まれる来の血脈に出会うのである。

鑑定

遺存する大磨上無銘の刀に一貫して読み取れる典型作域。肌立つ板目・杢・流れの地鉄に中直刃調へ小互の目を交え、匂口明るく沸厚し。越前に移された来伝を地方色(白けごころ・黒みがかる鉄色)が彩る。その中に、沸が荒く一際強く光り帽子が火焰風に返る、より華やかな南北朝の一面が立つ

来国安は生国を山城とし、一説に来国末の孫といい、のち越前に移住して千代鶴派の祖となった工で、銘鑑はその年代を貞治・貞治頃の南北朝期に置く。遺品は大磨上無銘で来国安と伝える刀がほとんどを占め、その作風は地方色を帯びた来派として鑑せられる。鍛えは板目に杢目・流れ肌を交えてやや肌立ち、地沸が厚くつき地景が頻りに入り、鉄色やや黒みがかって白けごころとなり、公刊資料はこれを山城本国と分かつ地方色と読む。刃文は中直刃に小互の目を交え、足・葉が入り、刃縁にほつれ・喰違刃・処々二重刃を見せ、沸厚くつき部分的に一際光の強い荒めの沸を交え、金筋・砂流しがかかり、匂口明るい。帽子は小丸に掃きかけるものから、盛んに掃きかけて火焰風に返るものまで幅がある。公刊資料は、一見山城本国の来国光あたりにも見えるが地刃の出来に一歩譲るところがあり、肌立つ鍛え・黒みがかる鉄色・帽子にまで及ぶ野趣によって来国安の極めが首肯される、と評する。

鑑定の決め手

作品の75%

作品の50%

基調の刃文。中直刃に小互の目を交え、刃縁をほつれ・喰違刃・二重刃で働かせ匂口明るい。本国以上に変化する刃縁を伴う、越前に移された来の直刃

作品の25%

作風の変遷

典型(肌立つ来板目に中直刃調へ小互の目、匂口明るく地方色を帯ぶ)

姿は鎬造・庵棟、遺品は大磨上無銘。身幅広く元先の幅差殆ど開かず、磨上ながらも腰反りつき先へも反りが加わり、中鋒延びるか大鋒に結ぶ、南北朝期と鑑せられる体配を示す。鍛えは板目に杢目・処々流れ肌を交えてやや肌立ち、地沸が厚く時に微塵につき、地景が頻りに入り、鉄色やや黒みがかって白けごころとなる。刃文は中直刃に小互の目を交え、極く浅くのたれごころを帯びることもあり、足・葉が入り、刃縁にほつれ・喰違刃・処々二重刃が現われ、沸厚くつき部分的に一際光の強い荒めの沸を交え、金筋・砂流しが細かにかかり、匂口明るい。帽子は直ぐまたは乱れ込みに小丸へ掃きかけて返り、最も働くものは表が沸崩れ状となり裏に盛んに掃きかけて火焰風となる。彫物は棒樋を表裏に掻き通すか掻き流す。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

「来国安は生国は山城で、一説に来国末の孫といい、のち越前に移住し千代鶴派の祖となった」「銘鑑はその年代を貞治ころとしている」が公刊資料の定説である。

同じ資料は彼の作を地方色を帯びた来として読む。一見山城本国の来国光あたりにも見えるが地刃の出来に一歩譲るところがあり、肌立つ鍛え・黒みがかり白けごころとなる鉄色・野趣ある帽子によって、本国ではなく来国安の極めが首肯される、とする。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣4

名工ランク

0.02 (指定作品4点)

刀工の上位28%

刀姿

評価作品4点の分布

銘

評価作品4点の銘の種類

販売中

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